ripping yard

Seed

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  • 先日から話題になっているArcade FireのPV。なんとHTML5で書かれたビデオになっております。Google Mapsやストリートビューとも連動した非常にインタラクティヴなビデオで、以前紹介したような次世代PVの最先端。実は曲自体はそんなにピンと来なかったのですが、しかしラストの展開には思わずハッとさせられる、単に奇をてらったモノとは一線を画した、非常に芸術的完成度の高い作品です。Google Chrome等のモダンブラウザでご覧ください。

    • date. 2010-09-02 02:09:30
    • author. mcatm
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  • サイタマノラボさんが行けない代わりに、豪徳寺から俺がレポート!サイタマノラッパーナイト(SRナイト)観てきましたよ@ロフトプラスワン!1の会議室撮影シーンや、2の打ち上げフリースタイルといった秘蔵映像(モノホンのダダ漏れ状態なわけですが、それを食い入るように観る観客達の祝福された空間!)を観ながら、時にダラダラと時に緊迫した(主にIKKUとTOMが)トークショーで大満足でした。最終的には、3にあのマイティが登場するかも…といった構想まで飛び出し、「脚本を書き始めている」という入江監督の言に、客席の息を飲む音まで聞こえる始末(マジで)。皆、SR好きすぎ。

    そもそもラボさんの過去記事にもありました通り、是非SRシリーズのキャラクターが勢揃いする所(釣りの仕事で欠席のTECさんは残念…)を観たいと心から願っておりましたので、2の時点でこれだけのものが観れるとなればそれは確実に赴き、ビールの一杯や二杯は軽く飲み干すというもの。

    深谷の夜に観たSHO-GUNGは相も変わらずの目線の低さ。TOMさんは完全にへべれけをこじらせ、唐突に脱ぎ捨てたスウェットの下から現れた真夏のヒートテックには一同唖然。
    B-HACKは皆可愛い!特に声を大にして言いたいのが、安藤サクラさんのキレイさ。あれだけブスの役を演じているのに、実際はすれ違ったら振り返るレベルなんだから、芸能界って凄いもの。そして、この日に披露したフリースタイルで、俺の提唱するところの「クドーの前世ラッパー説」は不動のモノとなったなあ。口あんぐり。

    そんなSHO-GUNGとB-HACKの代表曲を生で観ておくことが僕の現世に於ける心残りの一つでしたので、今日はそれが叶って本当に幸せ者でした。

    TKD先輩+兄がいつの間にか司会進行を引き受ける中、SHO-GUNG+B-HACKのライブや、マキタスポーツ+SHO-GUNGのコラボ(マキタスポーツのトーク力も去ることながら、イベントの趣旨をギリギリで逸脱しない「仕組み作り」の上手さ、ひいては頭の良さに心底感動しました)が観れたりと、ファンには非常に愉しい一夜となりました。

    こういう面白い映画、特にキャラクターに思い入れてしまうタイプの娯楽映画を、見終ってからもずっとこうして皆で愛でていけるというのは本当に幸せな事ですね。


    http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4778312155/rippingyard-22/ref=nosim

    結構今回のトークでは、TKD先輩の過去やSHO-GUNG6人目のメンバーが象徴する「地方では人が集まらない問題」など、小説の内容がキーになっていました。深追いしたい好事家は是非!


    http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/B0039XIA7A/rippingyard-22/ref=nosim

    http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/B0035FCU5K/rippingyard-22/ref=nosim

    http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/B003LWAQ1M/rippingyard-22/ref=nosim

    • date. 2010-09-01 01:51:18
    • author. mcatm
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  • みんな、勿論聴いてるよな!?the Like!

    俺は、ずっと前に聴いた時、なんて捉えどころの無いバンドなんだと思って、如何に魅力的なジャケットが眼前に輝いていても、生唾を飲み下して無視していたんだが、今日聴いたら最新アルバム「Release Me」収録曲の数々!最高じゃないの!

    ヒトに生まれ変われるならば、ショートカットの美人希望なので、このthe Likeのボーカルか、木村カエラになれれば本望です。


    http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/B003HE2AX6/rippingyard-22/ref=nosim

    • date. 2010-08-27 00:53:58
    • author. mcatm
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  • XBOXを立ち上げると「microsoftのオススメ」として表示される広告が気になって、お試し版でプレイ〜あまりの凄さと特異さに驚き、即購入に至った「LIMBO」。既に各所で話題になっていますが、1,200MSという低価格に見合ったボリュームという事で、多くの人の心に強烈な印象を残しながら、さらっとTLを流れていった感がありますので、あえてご紹介。

    ゲームの内容自体は、実にシンプル(操作にはスティックと二つのボタンのみ使用)な横スクロールのアクションゲームで、気の利いたトラップやゴア描写が初期「プリンス・オブ・ペルシャ」を思い起こさせます。ゲームの目的は明らかにされない代わりに、ひたすらに右を目指さなければならないという気持ちにさせられる閉鎖的な空間表現が見事。暗い森に一人目覚めるスタートから衝撃のエンディングまで、ここで何が起こり、何をしなければいけないのか、その一切が不明のまま、突き進まねばならない切迫感にドライブさせられるのが、ゲームデザイン的に美しいところ。

    特筆すべきはグラフィックで、上記切迫感の源にもなっているのが、写真にもあるような独特の映像表現。全編モノクロで、背景やオブジェクトは非常にリアル。しかし主人公を初めとする「人間」に関してはデフォルメが施されており、結果としてダークな東欧アニメやドイツ表現主義のような、ミニマルでいて効果的な映像表現が一から十まで徹底されている(ただし、日本語版のフォントの使い方はどうにかならなかったのだろうか。あれははっきり突き放して、特徴の無いゴシックで問題なかったと思うのだが…)。

    PS2の名作「ICO」を思い起こさせる、言葉では語られない世界の広がりをはっきりと感じさせられる良作で、このチームの新作が楽しみ。「アラン・ウェイク」同様、XBOXでしか遊べない注目の作品だと思うので、お持ちの方(でゴア描写に抵抗の少ない方)は是非。如何様にも解釈の余地の残されたエンディングや世界観など、終了後にも邪推妄想に思考をこねくり回して楽しめる魅力的な設定にも、1,200MSでは収まり切らない充実感を味わえます。

    • date. 2010-08-23 01:32:09
    • author. mcatm
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  • 極端に評判の悪かったアレやコレを差し置いて、堂々ランクインした珠玉のワーストゲーム達。俺は不勉強にして、「DOR:Paradise」しか知りませんでした。

    とりあえず、上位に関しては悪意を以て切り取ったとしか思えないような魂の抜けきった表情が並んでいて圧巻ですが、ワースト1位の作品(写真)なんかは特に、サソリのいい加減さや、配色のセンスが全く感じられないところなどから、ぶっちぎりの地雷臭が立ちこめています。

    • date. 2010-08-10 01:27:59
    • author. mcatm
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  • 勢いがあるうちにじゃんじゃん行こうか。今回は「SRサイタマノラッパー2」サントラについて全曲私見で解説。結論から言うとすげーいい。サントラとしても、ヒップホップアルバムとしても、女子ラップ作品としても非常に立派な仕事をされたなーと思う。難しいバランスをよくぞここまで。

    ■まずはこのアルバムを作り上げた人たちについて。

    ミドルスクール感あふれるトラックはドラマ「モテキ」の音楽担当もやっている岩崎太整氏が作っている。
    んで、ラップ指導及び全ライムを書いているのがヒップホップバンドPOP ORCHeSTRAの双子MCこと上鈴木伯周(TKD先輩)&上鈴木タカヒロ(兄)さんのお二人。

    ラッパーは劇中のグループ「B-hack」の5人。みんな女優さんだよ。
    アユム(山田真歩)・・・群馬のこんにゃく屋の一人娘、という設定(以下略)
    ミッツー(安藤サクラ)・・・老舗旅館の娘。母の借金返済に追われる。
    マミー(桜井ふみ)・・・ソープ嬢ラッパー。彼氏は経営者の中国人リュウ君。
    ビヨンセ(増田久美子)・・・市議会議員を父に持つプチセレブ。
    クドー(加藤真弓)・・・硬派な走り屋ラッパー。
    以上が簡単な紹介。

    ■サントラだけど、CD単体で作品でもある。そして、危険な試みも。

    この「SRサイタマノラッパー2」オリジナルサウンドトラックは「SR1」同様、基本的にそれぞれのキャラがそれぞれの役柄をそのまま反映して作ったスピンオフ的作品集なんですよ(劇中ではほとんどインストトラックとして使用されている)。
    それってともすると、緻密な計算の元に築きあげた劇中の人物像を、もっと言うとキャストスタッフ全員が汗水たらして完成させた映画そのものを簡単にぶち壊しかねない危険な試みでもあるわけです。だって、「うーん、この言葉じゃなかなかいい韻踏めないから、こっちにしちゃうかー」なんてよくあるライム創作上の便宜一つで「え、この子こんなこと言う子だったんだー。幻滅。それじゃあのシーンあれであれだったんじゃないの!?」と思わせちゃうんですよ。怖い怖い。
    俺がすっげーなーと思うのは、そこを敢えて大股で踏み込んで、妥協せずに意味を通してきちんと韻を踏み(散文的な表現です、と逃げを打たない偉さはライムを書いたことのある人ならみんな分かる)、劇中の人物像をより愛しさを感じさせるほどに深め、魅力的なヒップホップ作品としても成立させていることです。これは上鈴木兄弟の立派な功績だと思うのです。

    ■SR2のトラックについて

    岩崎氏の経歴を知らない上で書いてみますが、「音楽家がヒップホップをやってみた」じゃなくて「ヒップホッパーが音楽家になって作った」感じだなあという印象を受けました。すごく一般的なイメージなんですが、前者aka「取り入れ系」にありがちなのがパラッパラッパー的な感じ(あれも好きなんですが)で、それっぽいループ主体のクリアなトラックにブレイクビーツやスクラッチなどヒップホップ要素を足していくあれ。でも本作は明らかに「うん、ヒップホップ好きなんですね」って思えるあれがある。
    たとえば「蒟蒻Daddy」の頭からお尻までずっと鳴ってるオルガンみたいな音階未満のノイズ音。「WALK “GUN-MA” WAY」における飛びネタとしての鳥?の鳴き声風サウンド。こういうので曲の雰囲気を決めるのってヒップホップが最初にある人ならではじゃないかなーと思う。
    んで、全体的な印象はニュースクールっていうよりはミドルスクールって感じというか、87年的サンプリングコラージュというか、サンプリングタイム短かった時代のゴチャゴチャサンプルトラックでしっかり低音、ラティーノな金物鳴り鳴り。勢いのあるトラックはDEVLARGE風、内省的なトラックはMitsu the Beats風?つまるとこ、いい。

    ■そして、女子ラップというものについて

    実は海の向こうでも非常に珍しい存在で、いても大抵「男勝り」キャラばかりなんだけど、日本の女子ラップ史を紐解くと(いや男女関係なくだけど)ギミック的な、カワユイ飛び道具的な遊びとしてのラップがスタート地点だったりするんですよ。「山田邦子のかわい子ぶりっ子~バスガイド篇」が有名かな(勿論これがラップかどうかという議論はあるけど、シック的ディスコトラックを弾き直して喋るという点で「ラッパーズディライト」を髣髴とさせる)。これこれもそうだね。
    もう一つの路線としてあるのがサブカル枠。古くはメジャーフォースのThe Orchids(最高!)で、高木完の完成度高すぎトラック上でモデルとスタイリストの女の子二人にへたうまラップさせるという好事家ならたまらないもの。最近ならハルカリか。そして、ようやく正統派BGIRL路線も「男子ツアー参戦&即優勝」的痛快さのある純ラッパーco-machiの登場により確立されつつあるのかな。まあそんなとこ。
    で、SR2サントラ聴いてすごい良いなーと思ったのは、アユムとミッツーがちょうどこのどこにも属していないラッパーなんですよ。ギミックとしてのカワユイ女子ラップ以上で、サブカル~BGIRL未満な感じ(ちなみにマミーは前者、ビヨンセ&クドーは後者に属すると思っていて、そのジャンル特有のカタルシスをガンガンくれる)。語弊を恐れずに言えば、「普通の女の子のラップ」。そんな単純なもんじゃないけど。もっともっと録音されるべき層のラップ。普通の女の子が表現方法としてラップを選ぶことってまだまだ抵抗あるのかもしれないけど、そこにはBBOYにもBGIRLにも決して成し得ないラップがうまれるはずで、彼女達がもっと日記つけるみたいにラップをしてくれればいいな。そして、俺はそれを読みたい。
    ちょっとずれたけど、そんな点から女子ラップアルバムとしてもSR2サントラは貴重だと思う。

    ■曲紹介の前に、5人のラッパーとしての印象。みんなも同じこと思った?

    アユム・・・とにかく、恐ろしく、声が良い。音の成分の問題?それだけでラッパーとして稀有な魅力もってる。ほんと魅力的でいつまでも聴いていたい。女優としてもこの声は宝だと思う。
    ミッツー・・・いい感じでゆるいラップでキャラ立ってる。どんなに忙しくても完全にライムを覚えてきた、とはTKD先輩談。
    マミー・・・これぞ定番「女子ラップ」。5人組に絶対1人必要なカワユイ枠で、飛び道具担当か
    ビヨンセ・・・河原バトルでの超キレキレな好戦的なラップに惚れ惚れ。声質がバトル向き?
    クドー・・・俺の周囲では「クドー=前世がラッパー」説が浮上。なんでできるんだろ。それほどかっこよい。

    ■では、全曲感想。「ラボの好きなパンチライン」も選んでみました。

    (注意!そこはかとないネタバレはあるかもしれません。)

    1.ワック♪ワック♪B-hack(ラップ:B-hackの5人)

    みんなが見終わった後、3日は脳内再生してしまう「B-hack」5人揃い踏みな主題歌。SR2観る前にYouTubeで聴いて「あれ?シュッシュッシュッってどういうことなん?」と思ったけど、観終わればなるほど、学園祭仕様なのね(ミッツーの過剰演技に笑い、クドーの美少女ぶりに・・・)。トラックは「ultimate breaks & beats」に収録されてそうな(探したけど見つかんなかった)ホーンがあがるハッピーなダンスクラッシック調なもので、間違いない。自己紹介ライムでマイクリレーしてるんだけど、5人5様のキャラに即した語彙でそれをやっている。初めてコージー冨田のタモリのものまね(アドリブでかぼちゃを渡され「裏ごしすると、うまいんだよこれ」とやったんだ。声だけじゃなく語彙のものまねを!)を観た時のような「おー」がある。

    「ラボの好きなパンチライン」
    (クドー)ランエボ ハチロク Zにシビック クラッチ並みに繋ぐのリリック・・・意味云々よりひたすら語呂がきもちいい!

    2. WALK “GUN-MA” WAY(ラップ:IKKU & TOM)
    で、衝撃!IKKUとTOMが群馬でTKD先輩の伝説のライブ会場を探す設定の2MCものなんだけど、ラップうまくなってる!!!!!!!IKKUなんか堂々と山田マンみたいなフロウ。トラックもウッドベースが「耳ヲ貸スベキ」みたいで90年代後半国産ヒップホップの気持ちよさに満ちてる。二人の弥次喜多かけあいラップににんまり。
    人の言葉を借りるとSR1って4コマ漫画の3コマ目で終わってる映画なんだけど、彼らSHO-GUNの4コマ目はSR2にデカデカと描かれてるんだよな!というかB-hackの4コマ目にめり込んでたというか、ね。この曲は全体的にユーモラスに誇張した内容になってるけど、SR1を観た人なら、このサビに泣いちゃうよね。

    「ラボの好きなパンチライン」
    (TOM)分かったよIKKU 俺も群馬に行く 忘れかけた魂 いま探す旅路・・・なんか段々声が小さくなってるのがTOMらしくてたまらなく好き

    3. ディスティニーズ峠(ラップ:ビヨンセ&クドー)
    一番好きって人も多いのでは。知人女子ことMON画伯曰く「出勤前に聴いてテンションあげる」問答無用の重量級ヒップホップトラック。なんかめちゃくちゃ重いデコトラが高速で走ってるみたいな、それこそ「とめられねっーぞー」なすっごいDEVLARGEっぽいグルーブ。25歳組ことビヨンセ&クドーはどちらも正統派BGIRL的ラップスタイルなのでヒップホップトラックと相性が良い。「とめられねっーぞー」は発明。聴いてて気持ちいい。そして、出しぬけにCメロでR&Bトラックに切り替わって歌、嶋野百恵っぺえ!ドラムも超90年代R&Bっぺえ!そして、二人はなんでこんなにラップうまいんだろう。うらやましい。ビヨンセは河原シーンばりに好戦的な声質で最高だし、クドーは本職の風格すらあって最高。

    「ラボの好きなパンチライン」
    (クドー)アタシがクドー on the 後輪駆動・・・もうこの一行でノックアウトされた。

    4. 蒟蒻Daddy(ラップ:アユム&アユム父)
    これもすごい成果。なんといってもアユム父こと岩松了氏が初ラップでまさかの飛距離。おじさんによるお遊び的企画モノラップならまだしも、こんなごりごりのトラック上(MCソラーみたい?)でがっつりラップしてる。こんにゃくについて。「独自の製法(セイホー)」だよ。ライム製作者にはほんと頭が下がる。さらにこの曲って、考えようによってはあのシーンを更に推し進めたあれでもあって、あれだ。アユムのとっての「ラップ音楽」が、アユム父にとっての「こんにゃく」。だからこそ父はこんにゃくについて自分なりの言葉を持っているわけで、それはまたラップするのにふさわしいトピックである。なんの話だっけ?難しい。。。しかし、アユムの声はここでも魅力的だ。女優さんってすげーな。

    「ラボの好きなパンチライン」
    (アユム父)いい年こいてラップ音楽ばっかり追っかけてなんになる・・・劇中にも出てくる父の言葉「ラップ音楽」。父からすれば何も間違ってない。娘からすると何から指摘すればいいのか分からずとにかく気が遠くなる一言。これ。この断絶。これを一語で表現した入江監督はすごい。「ヨーヨーでしょ?」「チェケラッチョってか?」までは思いつくけど、「ラップ音楽」は思いつかない。余談ですが、うちの母はJリーグをいつまでも「カズ」と呼んでいます。

    5. interlude #1
    Yes It’s Youのうふーん。スクラッチはサンプリングしてから叩いてるのかな。配達バイクとばすシーン?

    6. “The Message"from DJ TKD(ラップ:TKD先輩)
    TKD先輩の伝説ライブシーンで演ってた曲。難易度高い設定(例えるなら漫画家が「天才画家の描いた幻の傑作が見つかりました、これです!」ってコマを描かなくちゃいけないのと同じ)ながら、ヒップホップについて堂々ラップ。この曲聴いてとばされてるシーンのアユムの表情は忘れられない。最初に泣きそうになったシーンだ。

    「ラボの好きなパンチライン」
    (TKD先輩)ブラックとかホワイト選ばされるイエロー 俺らで作る そう新しい色・・・これすごいこと一行で言ってる。

    7. B列車で行こう(ラップ:ミッツー)

    これも他にない。東京から帰省するミッツーの情景描写&心象風景ラップでサビは歌っちゃってる。ラッパーでもシンガーでもない女の子による巧みなライミングで進行していく不思議な一曲。トラックはなんていうんだろう、breakthroughっぽい?違う?上鈴木兄弟のお二人、相当なストーリーテラーだと思う。

    「ラボの好きなパンチライン」
    (ミッツー)片田舎でも楽しかった でも今は違う 一駅ごとカウントダウン出戻り落ちた身分・・・高崎線沿線で暮らすUターン経験者が全員SAYギャフーン。甘酢的観点から。

    8. 男と女のLOVEラップ(ラップ:マミー&リュウ君)
    夫婦歌謡ならぬ夫婦ラップ。サビ歌も昭和にしてある。でも、ビットレート落とした「ヘイ!」がいい具合に入っててB濃度保っている。この曲、いいの知ってるんだけど、可笑しいの知ってるんだけど俺聴けないんだ。なぜなら本編でのマミー軽トララップ(屈指の名シーン)で号泣したから。マミーは、あの時遠く前の方を観ながらラップしてた。。。

    「ラボの好きなパンチライン」
    (マミー)1本2本10本100本マミーとリュウ君で幸せkeep on!・・・その単位とkeep on!で韻踏むのってメーイニアックなライムフェチ向きでいいよね。

    9. interlude #2
    どのシーンだろう??わかんなかった!!

    10. 右往左往(ラップ:アユム)
    これは・・・・・・(ラストシーンでのアユムのラップが元になってるのかもしれないけど)アマチュアミュージシャンにとってなにも感じないのは無理っていう全編パンチラインの一曲。「なんで世の中で一番才能に恵まれているわけでもないのに音楽をやるの?」について語りきっていて無駄な言葉がない。叩きつけられるという意味で文字通りパンチラインだし、ちょっと説明できない。ラップをやっている人、というか何か物を作っている人たちはぜひ聴いてみて欲しい。「ミュージシャンとか そういう話ではなく」って。SR離れたところで、自分の中でとても大切な曲。

    「ラボの好きなパンチライン」
    (アユム)今しかないのに暇しかないんです・・・耳にいたーーーーーーい!

    11. まずリスペクト(ラップ:B-hackの5人)

    ナフリスペクト(enough respect)をもじったタイトルと「とめどーなーく誉めあいます」のサビ歌詞で分かるかもしれませんが、ジャパニーズ女子グループシットです。そして女子特有の「とりあえず誉めとく」精神に基づくやりとりが、コント的ずれを生み続け、結局は笑いに繋がる高度な歌詞(SDP「後者」的でもある)を、アルバム屈指のヒップホップ濃度高めなビート上で繰り広げてる。ヒップホップ作品としてもきちんと機能していながら、ごきげんな企画物としても一級品でギャングスタブギー。

    「ラボの好きなパンチライン」
    (マミー)日本人離れ!(時間おいて2回目言う)・・・誉めボギャブラリーの定番としてこれを多用している人いるよねークスッという。

    12. いつか♪きっと♪B-hack (アユム ver.)(ラップ:アユム)
    エンドロールで流れるアユムのレペゼン20代後半(!)バージョンの主題歌。俺は「右往左往」とこの曲のすべてが好きだ。こっちはSR2そのものの感動も直結してるから涙腺に来る。そして何度も言うけど、アユムの声、表現する力、ラッパーとは違うアプローチなんだけど、全部がこの歌詞にふさわしく、アユムが実在する女の子だよなって勘違いをしてしまう説得力がある。

    「ラボの好きなパンチライン」
    (アユム)シュッシュッシュッ 遠く離れても シュッシュッシュッ 夢がつながるよ・・・シンプルだからこそ力があって、要するに涙ダーーーーッ。

    以上。SRサイタマノラッパー2サントラについて、ラボの感想でした。アユムはほんとアルバム作って欲しいなー。子どもの頃「おしんの小林綾子に農家のお婆ちゃんが米俵送りつけた」話を聞いてなんだそりゃって笑ってたけどさー、俺は今SHO-GUNにトラックを渡したいし、B-hackにラップうまいよ!って伝えたくなってる。この年になってミーハーになれるものに出会えたことがうれしい。おもしれーなーほんと。

    ■アルバムを買おうという気持ちになった方へ
    AMAZONよりブロッコレコードで通販したほうが特典(主題歌「ワック♪ワック♪B-hack」FUNKOT REMIX by 高野政所)付くし、TKD先輩が発送してくれるからいいと思うよ!

    • date. 2010-08-03 22:02:00
    • author. labo
    • comment. 48
  • みんな若い。

    それもあるんだけど、俺は妄想する。まじめに音楽が好きなビジー・フォー。でも、俺らはものまねでどう食っていけばいいのか。音楽が好きなんだ。笑いじゃ勝てない。じゃあ、他の人たちが普通真似しない、歌唱力とセンスを必要とするアーティストを真似すればいいんじゃないか。

    で、選んだキングトーンズ。ロックならまだしも昭和35年にR&Bを真顔でやろうとしたキングトーンズ。んで、歌謡曲になびかないまま、なんと第20回紅白出場まで果たしてしまった彼ら。

    最終的に、ビジー・フォーは、安易な笑いに走ることなくセンスのよさと歌のうまさでものまねシーンに名を残してしまったわけで、そのままキングトーンズの歩んだ道のりと二重写しになり、要するに、いいよねこの動画。

    蛇足。前から思ってたんだけど、ビジー・フォーってすっごくオールドスクール感溢れる名前。BUSY BEEとかFUNKY 4+1みたいな。

    BUSY FOUR in the house!!

    • date. 2010-07-27 22:41:48
    • author. labo
    • comment. 0
  • まったく何から書けばいいのか分かりません。

    群馬の片田舎で曇った青春期を過ごし、HIPHOPが好きなことを「たぶん似合わないだろうから」秘密にしていたラボ。大学時代に初めて音楽を通して友人を得て、その中に混じってこっそりラップをたしなむようになり、仕事の関係で埼玉の地に移り住み、そこで平凡な家庭を築いているわけなのですが、そんな自分にとって埼玉県北でBBOYになりきれない男を描いた「SRサイタマノラッパー」、群馬のこんにゃく屋で働く女の子が人知れずラッパーを目指す「SRサイタマノラッパー2」は特別な作品なのです。

    だからこそ、このrippingyardでもこんなにいろいろ話しているわけなんです。

    そんな中、SR発祥の地、深谷シネマで「SR2」上映最終日にSRクルーが集結するらしいよの情報が入り、SRに関してはどうかしてる我々(MCATM&ラボ)は昼間3時間「SR2」談義を録音、その後舞台挨拶ありで「SR2」鑑賞、その後SR聖地のあの焼肉屋に行こうよ!なんつう夢のような計画を企画して、わくわくしていたんですよ。

    で、蓋を空けてみたら、それを上回る「ハンマープライス何十万円で落札」級の体験をすることになったわけなんですが、そのまず第一弾。

    俺は普段こんなことをする人間ではないので、見る人が見たら、これが俺にとっての焼肉屋シーンであることを分かってくれると思います。場所はH22.7.19 深谷シネマ「SRサイタマノラッパー2」最終日、えーと、えーと、えーと、えーと、物販コーナーにて。ラップで言ってるけどフリースタイルじゃないよ。

    そういうことをさせてしまう映画なのです。入江監督及びSRクルー、ほんとにありがとうございます。IKKUさんをけしかけているラストのヒューマンビートボックスはMIGHTYさん。

    ちなみにSR2の感想、その後のハンマープライス問題は、MCATMと相談しながら今後文章化していけたらと話し合っています。

    • date. 2010-07-18 23:29:37
    • author. labo
    • comment. 11
  • ダンスで俺を一気に魅了したカトマイラの新曲。地味に凝ってる映像も楽しい。良い曲ですね!

    • date. 2010-07-16 00:21:05
    • author. mcatm
    • comment. 1
  • 何度目の試みになるのだろう…。一体何度語ればいいのだろう…。ripping yard名物(笑)サイタマノラッパー対談!埼玉在住のラッパーであるところのラボ(from JMQ)が、己の境遇を映画に全力で投影した結果、内容に激しく裏切られて慟哭。その様をtwitterで確認していたmcatmが、skypeでの対談を提案。このような歪な企画がこうして実現しました。

    ラボがIKKUに何を期待し、如何に裏切られたのかっ?!mcatmの反論はっ!?二人の認める名シーンはっ!?サイタマノラッパーから炙り出した「日本語ラップ」、そして、この映画に何を見、何を望んだのか!「サイタマノラッパー2」公開中のタイミングで送る、三時間の対戦の記録。中心地から遠く離れた場所でささやかにシャウトする二人のラッパーによる「サイタマノラッパー」評(ちなみに超ネタバレ)です。

    ■俺はきっと号泣するだろうと思ってたんだ

    ラボ:この映画に関する感想って、実は話そうとすると何種類かの話になる。「映画のストーリーの話」「この映画が愛されていく過程の胸湧く物語」「日本語ラップの話」「俺の話」。あまりに幅広く、底も深いので気が遠くなり、整理しづらいタイプのものなので、混同してしまい、述語がなにに掛かってるのかわかんなくなってしまう…。

    まじどこからいくか…。じゃあ本丸からいっちゃいます。俺が第1回目に感動できなかった敗因

    mcatm:きたね。

    ラボ:まずでかいとこ。俺自身と共通点が多すぎた。埼玉県北というぬるい土地、アマチュア日本語ラップ、BBOYにはなりきれない俺、役所!これだけ多くの要素が重なっている映画を観るということは、一映画以上のものを託しすぎてしまうよ。しかも俺の好きな人たちがこぞって絶賛しているわけだからさ。

    mcatm:ちなみに、どれぐらい身近な風景だったんですか?

    ラボ:おっぱぶは見たことある。冒頭の道路の看板とか分かる。「おっぱいいっぱい」って IKKUがライムを練ってる公園でお昼食べたことあるレベル

    mcatm:基本的には、そこはプラス要素かと思っていたよね。ラボさんも見る前はそうでしょ。

    ラボ:それはそうだよ。わざわざ誕生日プレゼントに選んでもらうくらいだし、見る前に「ごめんこれはこれこれこういう内容で俺にとって大切な映画だからちょっと外してもらえるかな?泣いちゃうから」って奥さんを上にあげて見たのだよ。

    次。映画を観る前に主題歌を聴きすぎた。というか主題歌から入ったからね、俺。陽気なベースラインに絶妙ないなたさのライム。気持ちよくて何度も聴いてて、そこから逆算して映画を想像してた。純粋にあの曲自体が希望を残したエンドロールそのもの、本編のそのまた先の物語、だなんて思わなかったからさ。この3人がすっかり自分の言葉をものにして、この素晴らしいトラックにのせて、ショーグンがグングン形になっていく映画だと思ってた。そしたら違った。その曲に向けて(直接はラストと結びついていないのかもしれないけど)進む映画だったので、あ、あああという。

    mcatm:あー難しいっすねー。

    ラボ:そして一番の誤算というか不満点。

    mcatm:ほい。

    ラボ:おれはこんな映画だと思い込んでた。周囲の評判を見聞きしてから実際に映画を観るまでに時間がかなり空いてしまい、加えて共通点の多さから勝手に自分の思い、歩みまで託してしまい、発酵させてしまったというのもある。思い込み、以下のとおり。

    どうしようもないボンクラのIKKUたち。よくは分からんが、ヒップホップにかぶれている。すごく表面的に。ラッパーになりてえ。夢をつかもうぜ。世界に発信するんだよ!ソウルをさ!
    だから新聞を切り抜いて「なんかいい政治ネタない?国際情勢とかさ」といったりしている。自分自身で語りたいことはない。存在していることすら気づいていない。
    そこでその表層的なラッパー、ヒップホップというものをまんま形にして、会議室ライブ(名場面)をやる。ここで初めて一般的な社会、というか常識的感覚と、ヒップホップなるものの間の深い溝(いかに特殊文法にまみれていて、それに守られているものなのか、特殊文法を習得した一部の受け手に守られている世界なのか~だって、見てごらん!教育委員会のお姉さんのまっすぐな視点に君らは答えられるのかい?~みたいな)を思い知る。

    mcatm:うん。

    ラボ

    そして、数々の悲惨な場面に遭遇して、どんなにブカブカな服を着て、ライムだ、ビートだ言っても、自分の本質は、ちっとも変わらないことを思い知る。みひろによって明かされる高校時代のいけてなさ、コンビニ駐車場ではヤンキーにこづかれ、あまつさえ思いのあるみひろに目撃され、大切な存在のみひろをKEN先輩に汚されたくないために歯向かうも尻すぼみであり、後輩のマイティーには見切りをつけられ、TOMにも去られ、自分の周囲を満たしていたもの、守ってくれていたもの、本来は自分がもっとも見据えなければならなかったもの(自分自身)を隠してくれていたそれらを失い、みひろもこの場を離れ、ついにみひろがグサリと指摘した「お前が頑張れよ(変われよ)」について、彼なりに出した答えが「焼き肉屋のバイト」なんだと思うんだよね。

    mcatm:うん。

    ラボ:そこでTOMが来た。そこでIKKUはラップせずにはいられなかったわけだよね。

    mcatm:うん。

    ラボ:初めて語るべき言葉が彼の中で生まれたんだよね。なので彼がするべき(べき、というか俺が思いこんでたってことなんだけど)ラップはさっき書いたような内容だと思うんだよ。

    俺の今までのラップは借り物であり、俺は全然変わることは出来ていなかった。友は失い、大切な女は去り、俺には何もない。何もない。でも、俺はレジ打ちを始めた。それにはこういう心境の変化があり、気づきがあり、今こうしてレジを打ってるんだ。ヘイ、TOM、また一緒にラップやろうぜ。

    それはたぶん、彼が初めて、本当に伝えたいものを自分の言葉で語るということを会得した感動的な瞬間で、俺はきっと号泣するだろうと思ってたんだ。

    mcatm:うん。

    ラボ:でも初めて観た時、違和感、というか「あれーーー」と思ってしまったのは、IKKUが力を振り絞って紡ぐラップの中に「でかくなるぜ!」とか「夢が」とか「世界へ羽ばたき」とか「俺らの才能」とか、彼が打ちのめされる前と全く同じテンションのふわふわした内容が多く入っていて、「え、ここでループするのか!」って思ったんだよね。戻っちゃうじゃん!

    「夢が」とか「世界へ羽ばたき」とか「俺らの才能」とか入れるのであれば、中盤とかでデモテープを録音する場面、ヒップホップにのめりこんで MIXテープを作るとか、レコード漁るとか、なかなか入らないラジオを録音するとかのシーンを入れて「俺は才能ないかもしれないけど、だけど!IKKUは!俺は!ヒップホップが好きでしようがないんだよ!」って思わせる場面がないと説得力がないと思うんだ。

    mcatm:それ、宇多丸さんも指摘していたところですねー。

    ラボ:HIPHOPが特別好きなわけでなくて、北関東に住む、どうしようもないボンクラが、なんとか駄目な自分を変えたくて何でもいいからただラップに手をつけただけで…っていうのならそれでも全然いいんだけど、ならば「夢が」とか「世界へ羽ばたき」とか「俺らの才能」みたいな最終目標を『ラッパーになりたい』に設けているようなラップにすべきではないのでは、って思ったんだ。

    いま語った部分が結局一番の部分。

    mcatm:例えば、ラボさんと観に行ったB-BOY PARKでの「地方から出て来た新人ラップユニットの3曲目問題(注:出てくるグループのほとんどが「1曲目→俺登場ライム」「2曲目→俺ら地元で極悪最狂ライム」「3曲目→みんなで夢を掴もうぜ、じゃあな!」でステージを去る。あれ、そんな話だったっけ?みたいな繰り返しだったので驚いたという体験談)」にも似てるのかもしれないっすね。だから基本的にね、凄くラボさんの言いたい事は、分かる。

    でも、 IKKUが最後に「獲得した」とされている言葉が借り物だった件、ですけど。僕、あれはね、やっぱり成長途中の人だと思うの、色んな意味で。この話自体が、IKKUが何らかのゴールに向かう途中の物語であると思うんです。

    ラボポッドキャストでもいってたね。

    mcatm:あ、ホント?じゃあ、ぶれてないっすね。よかった。
    で、僕はラボさんの言う事を、「なるほど、それはそうだ」と納得して聞いたの。

    確かに、あれは、借り物の言葉だと思う。そのことに、観た時はあまり気付かなかったけど、言われてみれば本当にそうだと思う。しかし、まあ、この人は本当の意味で大成した人ではないという事は、劇中何度も執拗に語られているから、それは肌で感じているわけです。

    ラボ:うん

    mcatm:だから、僕はあのシーンの意味は、例えば、借り物が借り物である、という以前、ひょっとしたら単なるファッションだったかもしれない(それこそ、MIXテープ作ったり、本当に入れ込んでいたわけではない)ヒップホップという「借り物の文化」に、真の意味でコミットした瞬間だったと思ったんです。
    ラボさんの考える「借り物ではない言葉」、IKKU の言葉をIKKUの表現で語り出す、というフェイズは、その次なのかもしれないな、という意味で、僕はエンディングを「(おそらく)希望へ繋がっているエンディング」と捉えられたんですよね。

    ラボ:ああ…。ああああああああああ

    mcatm:だから、俺は、号泣メーンだったの、あれは。

    ラボ:ヒップホップに対するファーストコンタクト、という解釈、があったのか!そういう見方をすれば…やばい泣きそう

    mcatm:うん。そう思った。

    日本語ラップっていうのも、根本的にそういう「借り物感」をずーっと抱えている文化でしょ。そういう距離感も重ね合わせているのかもしれないですね。

    まあ、ちょっと分からないのは、僕は既に監督がこの映画をシリーズ化したいという意向を示している事を知っていたから、そういう奥行きのある見方が出来るのかもしれなくて、これだけで終わる映画だとしたら、モヤモヤが残ったのかもしれないです。でも、今となっては分からないから、あんまりその可能性は考えない事にしますけどね。

    ラボ:本来「俺の生涯の映画」になるもんだと思ってた一本を失った喪失感が結構でかくて、でも今回こうして話すことが出来て、新解釈のひとつも得ることができたので、「体験」となり、とてもうれしい

    mcatm:そうそう、ラボさんの意見には同意出来るんですけど、ただ一点、IKKU がループしているという部分には納得出来ないんです。
    映画が始まったばかりのIKKUと違って、言葉は借りてきたものだったとしても、自分の言葉としてそれを吐き出す事が出来た、っていうところが、IKKUの成長だったんじゃないかな、と思います。

    ラボ:ああ、その解釈だとそうかもしれない。俺の最初の見方だと「夢をつかもうぜ。ラップで羽ばたこうぜ」は、数々の苦難を経る前の言葉だと思えて、「ラップをしようぜ」なら俄然納得できるんだよなー。

    ——————————

    ■あれはすべてのアマチュアミュージシャンにとって悪夢だと思う

    ラボ:冒頭で言ったけど「この映画が愛されていく過程の胸湧く物語」は特別。入江監督はこれでものにならなかったら映画辞めようとして最後だから自分の好きなヒップホップを題材にしようとしたんだって。んで、完全ラップ素人の役者陣を合宿と称して泊めてさんぴんのビデオを三日間見続けて「自分なりのフロウを確立しろ」って言ったとか。そんなストーリーや、本当に役者陣がラップをものにしてしまった痛快さ、ヒップホップを飛び越えてしまって青春映画として映画そのものが徐々に支持を得ていく様は、胸躍るとしかいいようがない。

    mcatm:ラボさんのSR名シーンって、挙げるとしたらどこになります?複数回答可で。

    ラボ:それやるか!あるんだよめちゃくちゃ!好きなんだよ!やっぱ!名シーンと名セリフ。これきりがないからもう順不同でぜんぶいこうよお互い。

    mcatm:いっすね。

    ラボ:「おまえ、宇宙人かよ」

    mcatm:いいね。

    ラボ:西海岸系?東海岸系?「埼玉、海ないっすよ」

    mcatm:「ドュリームって…」←これ、一番好きかもなあ…

    ラボ:最初の質問者「昔のディスコみたいで懐かしかったです…。あの、歌詞の内容は、本心で?実体験…に基づいてですか?」…というか会議室シーン全般…。

    mcatm:質問者シーンはみんな良い!最後の質問者の迫真の演技!

    ラボあれはすべてのアマチュアミュージシャンにとって悪夢だと思う。

    mcatm:ホントそう!ああいう場面に出くわさないために、どれだけの労力をはらっているか…。

    ラボ:でさーーーーー、あのシーンのやばいのは当初のショーグン3人のキャラクターイメージを完全に書き換えてしまうんだよね。素直なマイティー、マイペースTOM、イケイケIKKUが、イケイケマイティー、結構流されるTOM(株の勉強を…ラスト近辺で俺も東京にいくかなー)、一番駄目なIKKUに。

    mcatm:やっぱ、ブロ絡みで、余裕があるんだよなーマイティ。あの受け答えも本当に映画史に残ると思うんだよなあ。負のマイクリレー。

    ラボ:司会者から「我々高齢者もこういう音楽を勉強しなきゃいけないんですかね?そうなんですかね?(このラインをDVDで見直してほしいと思う。司会者のせりふを聞くとなにから指摘していいか分からないほど絶望的な両者の距離を感じる。神様おりてる)、さて、えー曲目は?」って聴かれてノリノリで曲名を告げるマイティー、いやメンバー足りないんで無理ですって交渉するTOM、何か言おうとして何も言えない駄目IKKU。なんかラストより会議室シーンが映画史に残る気がしてきた。

    もう一度言おう「あれはすべてのアマチュアミュージシャンにとっての悪夢だと思う」

    mcatm:教室ライブ思い出さなかった(注:僕らは大学の教室を借りてライブをやっていました)??

    ラボ:思い出したよ。ばりばり。で全体的に、あの会議室シーン(またあの質問シーンがこちらの予想より10分くらい長く感じるんだ。次もいるのか!って)もそうだし、みひろもそうだけど、この映画は全体的に詰問シーンが長い…。

    mcatm:三人が腹くくってから、IKKU とTOMのエンジンがかかるまでの居心地の悪い感じと、それでもやってるうちになんだかんだで盛り上がっちゃって、その後の悪夢に繋がる流れは最高!

    ラボ:あそこでシーンを切るのが鬼だよね。爆笑。

    mcatm:ラストはあれだけ見ても意味が分からないけど、会議室はあそこだけで全部伝わる。

    ラボ:普段我々がなんとか避けてきている、流してもらっている局面を、あの映画は流してくんないんだ。痛いんだ。いくつもあるんだけど。そういう場面。「犯すぞ!」も最たるモンでしょ

    mcatm:あれは痛かったなああああ。流さないよねーー!

    ラボ:どうしたって勝てない相手、女みひろ(自分よりスケール何倍って分かってる)に対して捨て台詞を中学生っぽく言うんだけど、ながさねえんだ!だから困っったんだ。仕方なく「みんな知ってんだぞ」って言っちゃったんだ。別にそんなこと言いたいわけじゃねえんだ。

    mcatm:あの、俺の男女間コミュニケーションの根本を支えてる「女は男より精神年齢が三歳上」という話を思い出す…。

    ラボポッドキャストでも言ってた(笑)

    mcatm:ぶれねえなー俺!

    ラボ:で「だからどうした」って言われちゃうんだ。言いたくないことまで言ってしまい、それすら跳ねかえされ、目の前に立ちはだかり、逃げ場がなく(!)、一番みたくない「変わらない自分」を指摘されてしまうんだ。

    mcatm:みひろ!

    ラボ:みひろ名場面と言えば、まだまだあるんだよ。最後、IKKUが消えてから、みひろは重い荷物を一人で抱え、長い石段をふらつきながら登る、その背中のか弱さ。(一応それだけじゃ伝わらない観客のために、「ぼそぼそ、あれみひろじゃね?」とつぶやく男子校生もサービスして盛ってあったけどそれは、まあサービスで)あの石段の後姿はIKKUといたときには見せることのなかったか弱さで「彼女もまた」シーン。重そうなんだよ、ふらつくんだよ。

    mcatm:確かにそうですよねー。

    ラボ:ポッドキャストでも言ってたけど、あのCD渡すシーン(小学生が隣町へ引っ越す女の子にメンコを渡すシーンみてえだ)の迷った末に受け取るみひろの表情はなんなんだろうね。もう随分前にみた一瞬だからわかんないか

    mcatm:うん。あれは凄いと思う、本当に。なんか、あそこって、「嬉しい」と「悲しい」のグラデーションで表現するような場面だと思うんだけど、フォーミュラでは割り切れない複雑な顔してたんですよねー。

    ラボ:それともしかしたらあの表情に結びつくのかもしれないけど、なんでみひろはばかにしながらIKKUにちょっかいを出し続けたのか。

    mcatm:凄く雑な推論なんだけど、所謂、一般的な世間、それもこの場合埼玉の田舎という世間から、浮き上がってるその距離感にシンパシーを抱いていたのかもしれないですね、みひろとIKKUは。みひろとIKKUでは格の差がありすぎるけど、さっきラボさんの言っていたようなか弱さとかも含めて、世間という大きなものから見ると、互いにちっぽけというか、その中で浮き上がろうとする距離感みたいなものですかね、二人を結びつけていたのは。

    ラボ:あ!!!二人で映画観るとすごいな!なんか大切な映画になってきた。

    mcatm:誰がどう見たって、みひろからIKKUへの恋愛感情はないもんね。一見稚拙な映画に見えるけど、人間関係を丁寧に複雑に慎重に描いてる作品だと思うんですよね。表層は大雑把なんだけど。

    ラボいい映画作ったね入江監督愛される映画というか。

    mcatm:うん。愛される資格を持った映画ですよね。ラストシーンの人間関係の入り組み方も、芸術的だなとすら思ったわけで。

    ラボ:うん。みひろに関してだいぶ落ち着いたので名場面乱射しよう。TKD 先輩の登場wwwwwと第一声wwwww

    mcatm:未だに真似するわwww

    ラボ:TKD 先輩の真似が受けるって言ってた意味が分かった。あれも神様おりてきてるよね。つうかTKD先輩芸達者なんだね。DVD付録でめちゃくちゃおしゃれなミュージシャンでライブやってて、フリースタイルもプロっぽいんだ。

    mcatm:TKD先輩の何がラボさんを惹き付けましたか?

    ラボ:玄関の農家っぽさ。北関東の農家。俺の子どもの時の友達の家ぜんぶあれ。

    mcatm:ははは。そりゃリアルだ。

    ラボ:病弱って事前説明あったんだっけ?伝説のトラックメイカーってだけしか考えてなかったから、爆笑した。一番の爆笑ポイントかな。

    mcatm:葬式とか、なんだかんだで悲惨な目にあってるキャラなのに、全く悲壮感が漂わないって凄いっすよねww。一応、病気してる説明はあったと思う。

    ラボ:あとラストシーンの TOMがラップの途中で「俺はラッパーになれなかったんだ!」って叫ぶところ。唐突にラップじゃない。虚をつかれた。

    mcatm:TOM いいよねーーー。会議室のTOM、最高に好きなタイプのラッパーなんですよ。

    ラボ:ポッドキャストでも(略)。俺はファンか

    ————

    ■人として大事な色んなものを、肌着の間に落として来る仕様

    ラボ:基本的なことなんだけど、主題歌のトラックが良い。スクラッチも。あとこれは声を大にして言いたい。間奏のピアノパートは実に秀逸で、あの数十秒があったからこそラップ好き以外にもアピールしたんじゃないかと思うくらい。サントラとして大切。あのピアノパートの余韻が地方都市のいなたさ、日本語ラップの持つ気まずさ、3人の愛すべきボンクラたちに対する愛しさを異常に増幅させるんだ!

    mcatm:あと、宇多さん言ってたけど、オープニングの車のシーン、凄く格好良い。あの曲やればいいのに、って。

    ラボ:ヒップホップPVでも車でのりのりって最高だよね。何かほかに名場面ある?

    mcatm:みひろが出てくるシーンはみんな好きだなー居心地悪くて。スーパーのシーンとか。あの、ダイエーっぽい…。

    ラボあれは「キンカ堂」かな(笑)。深谷駅前のさびれ百貨店。俺らの結婚式会場の近くだよ。

    mcatm:わー。それがDELAさん(注:drawing4-5の初代ギタリスト)の言ってた…。DELAさんの、ジモティーっぽいはしゃぎ方も、楽しそうでいいな。

    ラボ:ジモティーっぽいはしゃぎ方も正解だと思う。だってそんなチャンス滅多にないもん。尾道に住んでるわけでもないし。

    mcatm:うん。俺はできないから羨ましい。

    ラボ:本屋コーナーに行く途中に、婦人服売り場を通らなければいけないっていうのが地方を描く上で重要なポイントだよね

    mcatm:あああ!肌着売り場とか。

    ラボ:強制的にもう、どうしたって、かっこがつかない仕組みになってるんだよ

    mcatm:もう、人として大事な色んなものを、肌着の間に落として来る仕様になってるんですね。

    ————————

    ■俺日本人だから最初超笑って、そのあとたまげた。なんかわかんねえけど、世界すげーって。すげーでたらめって。

    ラボ:関係あるかないかわかんないけど、日本語でラップをやるということなんだけど、これに関して奇しくも宇多丸がリスペクトって曲で一行で言っちゃってる(「例えばイタメシ パスタにたらこ足した メニューが定番と化した」)。よく日本語でラップをすることは「黒人が歌舞伎をやるようなもんだ。な?どんなに努力したって無理だろ?」という論調があったりするけど、黒人がハーレムで歌舞伎をやり始めて、誤解と試行錯誤を繰り返して、50年やってみたら…というのが日本語ラップに言えると思うんだ。

    mcatm:うん!!

    ラボ:一般人にとって日本語ラップは黒人のあれになりたくてやってるんだと映ってる。それが誤解のもと(でもそうとられて仕方ない人もいるし、実際そういう人もいるから複雑だけど)なんだよな。

    mcatm:これまた最近のテーマの一つなんですけど、「正解が正しいわけじゃない」ってやつね。

    ラボ:そうそう。それが堂々とでーんと言い切れるのがヒップホップ。へレニズム文化知ってる?

    mcatm:はい。西洋文化とオリエンタル文化が、思いっきり混じり合っちゃったやつね。

    ラボ:高校のとき世界史でかじり知った、だからあってるかどうか分かんないけど、超西洋人の顔付きした仏像とかあんの。俺日本人だから最初超笑って、そのあとたまげた。なんかわかんねえけど、世界すげーって。すげーでたらめって。日本語ラップ。それでいいじゃん。

    mcatm:うん。

    ラボ:そう、それは西洋でも東洋でも作れない、じゃあ丁度バランスとって作ってみようと工夫して…でもないでしょ。な、なんかできちゃった…って種類のもの。

    mcatm:しかも、ヒップホップ自体が、そもそも相当歪な芸術なのにね。

    ラボ:そうイビツ。勘違いと思い込み

    ——————-

    ■ヒップホップにすら触れたことのない人たちが、ラップを、ヒップホップを、自分の言葉をものにする映画

    ラボ:あともう一つだけね。言わせて。これ最終結論とも結びつく。サイタマノラッパー3はどういう映画にすればいいのか。

    mcatm:このskypeの最後はそこだよね、僕もそう思ってました。

    ラボ:95年にさんぴんとかブッダとかあって日本語ラップ冬の時代が終わりを告げ、結構音楽シーンの中央にきたじゃん。

    mcatm:ジブさんとかYou the Rockのマス向けブレイクもあり、その後の世代の活躍もあってね。

    ラボ:それによってようやく「あ、日本人がラップしてもいいんだ」という時代が到来したと思うんだよね。ハイソサエティな人たちに真っ先に受容され、後にストリートな人たちがHIPHOPを取り戻したという向こうとは逆な展開だったけど、ようやく「あれは黒人の音楽だよ、日本人じゃ無理だろ」という論争が一応落ち着いたと思うんです。

    で、次。これは俺なんかものすごい関わってくるんだけど、じゃあ日本人なら誰でもラップしていいの?って問題。

    mcatm:ほう。

    ラボ:もちろん建前上は「誰でもいいに決まってるじゃん」だけどさ、俺なんかからすると、全然そんなことなくて、あれは結局「かっこよい都会の文化人か、ストリートライクなBBOYがやる音楽」ってことになってたと思うんだよね。言葉を選ばないといけないので難しいけど。でも分かるでしょ?そのどっちでもない俺がラップしていいの?って、やっぱりすごいあった。いや全然あるだろ。

    ここが決壊したタイミングが正直真っ只中にいたからかなー、よくわかんないんだけど、すでに決壊してだいぶ経つよね。で、俺も胸をはってラップできるようになった(ほんとはこういうことを言うのは恥ずかしいけど実際はそうなんだ)。だからこそサイタマノラッパーって映画が割と違和感なくできたんだと思うんだよね。埼玉の深谷でも、ニートでも、ブロッコリー農家でも、ほんとはイケてなくても、ラップしてる人たちもいるんだよ。そうそうこういう子たちいるよねーって。

    で、3以降では更に、ヒップホップにすら触れたことのない人たち(層)が、ラップを、ヒップホップを、自分の言葉をものにする映画にしてほしいんだ。

    熟年離婚を迫られた退職後の団塊親父。
    望まない結婚と出産により社会の片隅で、半径1Mの生活を余儀なくされている専業主婦。
    寝たきりが続き自尊心を失い、ただ雲を眺める毎日のお爺さん。
    前に俺がツイッターで書いたけど、中学生のいじめられっこ。

    いじめられっこが明日が来なければいいと思う力、苦悩、その強さ、ボギャブラリーは我々がちょっと思いついたライムを遥かに凌駕するでしょ

    mcatm:うん。それこそ、自分の言葉を獲得することになるだろう。

    ラボ:なんかそういったヒップホップに出会う前の人たち(もしくは普通距離のある層)が、自分の表現を獲得する瞬間を見たいなって思うんです。以上。どうかな?

    mcatm:さっき、2のB-Hackも含めて、そういう色んな階層の人達が、少しずつ自分の言葉を獲得していくという話にはなりそうですよね。ただ、その、3になって、「ヒップホップとの距離がある人」がヒップホップという文化の強さ、効能に気付いて、変わっていくという物語だったら、それは社会を変えるとすら思う

    ラボ:2は女の子なんだよね。観たい。女の子なりの葛藤についてラップして、ラップを使ってなにか成長してくれてればいいな…。シリーズ化を考えたっていうのはやっぱり「ヒップホップとの距離がある人」路線も視野に入れてるんじゃないかなあと思ってる。青春映画の枠を越えて。

    mcatm:うん。そう思います。あと、俺はね、 そういう人達の成長を通して、IKKU達がどう変わっていくのか、それに興味がある。

    ラボ:うわー!!やばいね

    mcatm:というのは、やっぱり1では担保してるわけじゃないですか、その後の活躍を。それで色んな部分に目をつぶってるというか、期待している。IKKUが、自分の言葉で語れるようなラージなMCじゃなくても、俺らはいいんです、シリーズの最後に、最高のMCになってくれさえすれば

    ラボ:でも、2以降はみひろが出ないんでしょ………………………

    mcatm:でもさあ、みひろとIKKUの話にもオチは付いてないと思うんですよね。それは、かならずしも物語上で語られる、ということではなくて。長いシリーズの末に、心からかけがえのないMCになってくれればいいんですよね。そして、みひろとの関係に、僕らの腹にきちんと落ちて来る、なんらかの決着があれば、それが僕は見たいと思えたから、SR1は最高だったんだと思うんです。

    ラボ:なんかさ、今までネット上で見たあらゆる評より、今回のやりとりは俺にとって大切だ

    mcatm:うん。俺もDVD買いたくなった!

    ラボ:ラストがラップとのファーストコンタクトだろうという見方の件、みひろがIKKUにちょっかい出し続けたのはシンパシーだという件、一人ではちょっと無理だった日本語ラップの件、3はこうあってほしい件はずっと頭の中にあっていつか誰かに伝えたかったので嬉しかった

    mcatm:というか、映画って幾層にも解釈出来る複雑なものだから、沢山の人と話した方がいいですよね!

    ラボ:ほんとだね。

    ———————-

    さて、mcatmである僕は、昨日サイタマノラッパー2を観てきました。色々言いたい事はあるんですが、ひとまず今日、ここでこの対談をアップしておきます。そして、僕たちのサイタマノラッパー考察は、SR2〜B-hackの活躍するサイタマノラッパー2へとその舞台を移していくのでした…。

    ラボ
    http://twitter.com/labofromjmq
    http://www.myspace.com/labofromjmq

    mcatm
    http://twitter.com/mcatm
    http://www.myspace.com/mcatmcatmcatm

    DVD

    SR サイタマノラッパー [DVD]

    アミューズソフトエンタテインメント


    • date. 2010-07-12 00:30:25
    • author. mcatm
    • comment. 12
  • ディティールに優れたサイトデザイン。グランジ処理されたアイコンや、ナビにマウスオーバーした際に表示されるポップアップ等に一見の価値アリ。

    • date. 2010-07-11 17:42:51
    • author. mcatm
    • comment. 0
  • 円盤ジャンボリーで見た凄いパフォーマンスをYoutubeで。第二弾。

    テニスコーツ主催のイベント内イベント「ハッキンオン!」にて、まさにgdgdの極み(一周回って別に褒めてない)、観客も弛緩している中、切り裂くような衝撃を以て登場したのが、このcontact gonzo。けだるいポーズ、しかしはっきりとある種の緊張感を持った二人の男子が、唐突に殴り合い、組み合い、互いの感覚を詰めながら、「接触」の在り方の様々を生々しく表現し、はっきりと客席に緊張感が走った。contact gonzo、それだけでは終わらず、くんずほぐれつの上から更に首めがけて飛び降り、最終的にvenoさんまで含む五人が客席にもつれ込んだのだった。

    その後登場した小野崎君(アンデルセンズ)に、「客がみんな引いてるぞ」と笑いのネタにされたが、いやいや、この唐突なドツキ合いが生み出す緊張の衝撃波は、ちょっと突き崩されるだけで容易に良質の「笑い」に転換し得るものだし、現にこの動画では笑われている。恐ろしさと滑稽さを同時に叩き付けるcontact gonzo、面白かったです。

    ※写真は、ハッキンオン!の大団円。カオス。

    • date. 2010-07-09 01:41:18
    • author. mcatm
    • comment. 3
  • 先日終了した円盤ジャンボリーで印象に残ったバンドを少しずつご紹介。

    Core of Bellsは噂には聴いていたのだが、聴けば聴く程どんなバンドなのかさっぱり分からなくなるという、不思議なバンド。しかし、その説明しづらさは、一度見た今なら完全に理解出来る。これは…説明しづらい…。

    恐ろしく凝ったコンポジションと、巧みな演奏で、ズタズタと切り裂くようにフレーズを次々に取り替えて行くような、非常に面白い楽曲を演奏したかと思えば、次の瞬間、観客の脳内スイッチの切り替えを待たずにそのままバカ芝居。これだけ素晴らしい音楽的才能を持ったバンドなのにも関わらず、完全に円盤滑稽枠で出たな、と思わせる脱力の展開に、色んな意味で身体も心も亜脱臼させられてしまう、そんな超格好良いバンドで、また見たいと強烈に思っています!

    メンバーの被ってるZ-Z言語「ウ」(このバンド名の秀逸は、他に類を見ない)も含めて、この界隈も全く目が離せる気配がしません。


    http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/B003539SGG/rippingyard-22/ref=nosim

    • date. 2010-07-07 01:49:22
    • author. mcatm
    • comment. 1
  • CSS3で描画されたドラえもんを見たときも相当ビビりましたが、今度はiOSのアイコンを全てCSSで表現したという大バカ者の登場。一体何の役に立つのかは全く不明ですが、画像も使用しておりません!Chromeでは正常に見れましたが、IEでは相変わらずぶっ壊れているのが、絶妙なオチになっていて素晴らしいですね。

    • date. 2010-06-28 09:56:11
    • author. mcatm
    • comment. 0
  • 今日公開じゃねえか!!

    当サイトでも何度も取り上げ、何にそんなに魅力があるのか分からぬが、何か語らずにはいられない雰囲気を醸し出してる愛すべき映画「サイタマノラッパー」の続編がいよいよ登場…ということでこの動画。言い訳無しの実に格好良いPVだと思う!普通にAYUMUとKUDOのラップ、ソロアルバム出たら欲しい、ぐらいの勢いで好きだなあ。

    そして安藤サクラは、両親を超える女優になると思うよ。無視出来ない存在感。映画館に観に行きます。

    http://sr-movie.com/

    • date. 2010-06-26 12:52:26
    • author. mcatm
    • comment. 1
  • 論者の視点/角度によっては語り方を変えざるを得ない程、とても一つにはカテゴライズし切れない多様な属性を持ったゲームが、「3Dアクションゲーム」というジャンルの中で乱暴に取り扱われている。例えば、マリオギャラクシーとPrototypeのような箱庭型アクションを同一の箱に収める事は可能だろうか、という問題がある。しかし一方、ジェットセットラジオは、マリオ型アクションの次の世代、アクションゲームの形を変えたエポックメイキングなソフトであるが(断言)、あれはPrototypeやGTAと同様、箱庭型3Dアクションゲームとも言えなくはないのではないか。このように、「アクションゲーム」という分類の不自由さは(特に分類軸の適切なアップデートがなされていない点からも鑑みると)、改めて指摘してみると深みのある議題に成り得ると思う。

    かくの如き「定義論」を序盤から吹っかける所以は、次の暴力的な結論の言い訳のために過ぎない。そう、暴論である事を承知で書く。Bethesda Softworksの手がけた「WET」は、2010年の現時点で3Dアクションゲームの最高傑作である。(勿論、僕の乏しい3Dアクションゲームプレイ歴の中で、というエクスキューズがつくが、そんな細かい言い訳などしているような場合じゃないのだ)

    便利屋で人間業とは思えない身のこなしで、与えられた任務を冷徹に片付けるRubiと、麻薬シンジゲートとの戦いを描くこの作品。世界観はタランティーノ的なものを思い浮かべてもらいたいのだが(主人公Rubiのルックスやキャラクターは、モロにキルビルを思わせる)、グラインドハウス〜B級アクション映画といった70年代的なイメージを大胆に援用している(レトロフューチャーは、Bethesdaの得意とする演出手法である)。ギンギンに集中力を高めたアクションの連続の狭間に、レトロなCMがするっと挟み込まれる様は、小気味良く気が利いており、テレビ映画を見ているかのよう。

    そんな映画の如き斬新なビジュアルが特徴的なこのゲームは、その斬新さ新奇さが単なる視覚的な快楽の為に装弾されているのではなく、ゲーム性に深く結びついているのが特徴だ。返り血を浴びて視界が赤く染まり、その次の瞬間から極端な赤黒白と高コントラストの色彩が特徴的な画面構成に切り替わる「RAGE」モードや、カーチェイスや荒唐無稽な空中戦におけるゲーム性の変化などが非常に分かり易い例だろうと思う。ビジュアルの切り替えと同時に、プレイヤーに課せられるミッションも、相応なものに切り替えられる。

    こうしてゲーム性は目まぐるしく変化するが、根本的なゲーム内に於けるキャラクターの肉体性は一貫しているのも特徴。AがジャンプでBがスライド、Xで刀を振り、RTで銃を撃つ。そしてLTによるRubi視点。基本的なアクションに於いて、この身体性は繰り返し用いられる(「一貫した身体性」というのは、アクションゲームを評価する際の重要なポイントの一つだと思う。Aボタンの意味が場面によってコロコロ変わるようなゲームは、画面内のキャラクターへの没入感を著しく削ぐ)。

    パルクール〜フリーランニングの豪快なイメージは、古くはプリンス・オブ・ペルシャのような素朴なものから、決定的作品「アサシンクリード」もしくは「ミラーズエッジ」を経て、様々にUIの革新を伴い、進化している。例えば先に挙げた「Prototype」やその祖先的な作品「スパイダーマン」などでも、箱庭をどのような方法論で攻略するか、といったマリオ的な素朴な問いから一歩も二歩も先へ踏み込んだ方法論を採用する起爆剤としてパルクールは利用されている。そして「WET」では、一貫した肉体性を伴ったボタンアクションとパルクールが組み合わされ、自分の身体ではなし得ないアクションの爽快感(Rubiは端的に言って人間じゃあないね)と没入感を同時に味わう事が出来るのである。

    日本ではPS3版しか発売されなかった本作。お世辞にも、広くプレイされているとは言いがたい。難易度も低くないため、一般にお勧め出来るようなソフトではないが、3Dアクションゲームの現在形に興味がある好事家には、強くお勧めしたい一本です!!!

    Video Games

    WET

    ベセスダ・ソフトワークス


    • date. 2010-06-17 00:54:56
    • author. mcatm
    • comment. 1
  • はんにゃ・フルーツポンチの歌う「なんてフワフワなんだJAPAN」が時代を象徴する名曲になってる”を読みつつ、「フワフワ・・・?どっかで・・・。」と思ったら『けいおん!』だったんだ。

    主に男性に絶大な支持を得ているこの作品ですが、2期になってますます茶を飲んでいるだけの軽音部。女子という生き物の男性視点ファンタジー満載なのは分かるけど、あそこまでフワフワしていると、いや、それ、どうだ…。と。色々と心配になってくる。

    最近、女子で集まると毎度このことについて話してる気がする。

    キミを見てるといつもハートDOKI☆DOKI
    揺れる思いはマシュマロみたいにふわ☆ふわ
    いつもがんばるキミの横顔
    ずっと見てても気づかないよね
    夢の中なら二人の距離縮められるのにな
    あぁカミサマお願い
    二人だけのDream Timeください☆
    お気に入りのうさちゃん抱いて今夜もオヤスミ♪

    ふわふわ時間(タイム) ふわふわ時間(タイム) ふわふわ時間(タイム)

    • date. 2010-06-09 15:03:27
    • author. komugi
    • comment. 1
  • テレ東の子ども番組「ピラメキーノ」(最近は天才てれびくんMAXより好き。天てれ戦士たちの「学年一のリア充軍団」っぽさに徐々にあてられてしまうようになってきたんだよ、おじさんは)ではんにゃとフルーツポンチが振りつきで歌ってる「なんてフワフワなんだJAPAN」。

    これが実によい。展開に次ぐ展開で飽きが来ないし、まさに小学高学年が耳にしてポップス欲を刺激しておくのにふさわしい名曲。みんなのうたとポンキッキで育った我々世代も、ウゴウゴ&ポンキッキーズ世代もそうだけど、やっぱり子ども番組には様々な音楽的刺激を仕込んでおいたほうがいいと思うんだ。

    それがあとで効いて来る。

    で、歌詞がさ、これまた2010年に暮らす日本人がまさに時代の記憶として作っておくべき内容だと思うし、まったくもっていい仕事してるなー。

    —————————————————————————————-
    噂に聞いてはるばる来たんだ
    フワフワした国に
    だが、
    噂以上にフワフワしてるぜ、
    ナニこれこの文化

    なぁ
    ゆるさというか雑だというか
    全てがフワフワだー

    もう
    どっちなんだよ、
    はっきりしねえよ
    マルマル風とかマルマル的とか
    ざっくりとみたいなー

    ほら
    Aを基本にB風な感じ、

    さらに、
    C的要素をざっくり加え
    GO GO GO

    でも、
    Dっぽさもいいー、
    Eっぽすぎるかなー

    なにこの不思議なこの感じ
    なにこのフワフワした感じ
    なにこのフワフワした感じ
    なんてフワフワフワした感じ
    なんてフワフワな
    なんてフワフワな
    なんてフワフワな

    JAPAN

    でも何だろう
    このちょっぴり心地いい感じ

    好きも嫌いも
    YESもNOも
    フワフワさせたいときもあるなーらー

    これでいいじゃん
    これでいいじゃん

    これもいいじゃん

    これがここJAPAN

    フワフワしたジャパン
    フワフワしたジャパン

    これがここジャパン
    —————————————————————————————-
    ネガティブなだけでなくポジティブでもあるんだよ。
    両方一気に歌っちゃってるんだよ。
    2分くらいだから是非最後まで聴いてみてください。

    • date. 2010-06-07 22:26:26
    • author. labo
    • comment. 5
  • Snow LeopardのSafariでしか動かないみたいなので、まだ実際には触れていないのですが、これは凄くリッチなhtml5デモ!今までflashでも構築に結構なスキルが必要だった、3Dの写真ギャラリーです。

    まだまだ色んな可能性がありそうで、当初思っていたよりも、インタラクティヴ関係に強そうな、そんな予感のするhtml5。じっくり定点観測しながら、実践で使っていきたいなと思っています。続く!

    • date. 2010-06-03 09:24:23
    • author. mcatm
    • comment. 1
  • 高校生だった頃「好きな作家は星新一です」って言わない時期があったんだけど、本当はそんなの大好きに決まってて、筒井康隆がたまに書く「星新一はやっぱすげーぜ」文(彼は律儀なまでにこれを定期的に書いていた)を読んでは「あー別に好きでもいいんだ・・・」とホッとしていたのを覚えています。

    そして時がたち「星新一超サイコー!短いし面白いから!」と何のてらいもなく寄り目にピースで語れるようになった今「小西康陽が好きです」と表明していない自分(それもびどく巧妙に・・・)に気がつきまして、「あ!同じあれじゃん!」と驚愕したため、ここに記事を書いているわけです。

    恩恵は純粋に彼の作品からだけでなく。彼がいたからこそ我々が聴ける(買える)ようになった素晴らしい音楽なんてそれこそごまんとあると思うんですよ。それを思い出した。

    ちなみに俺がピチカートファイブを聴くようになったきっかけは、伝説のポルノ雑誌デラべっぴんのソフト系姉妹誌「べっぴん」で『SWEET PIZZICATO FIVE』CDレビューが掲載されていたからです。

    そして、もっともピチカート的で、もっとも星新一的(前述のような意味において、ね)な一曲が「Baby Portable Rock」だと思うので、ここに貼りました。

    俺は、声を大にして言いたいのですが、小西康陽が、ピチカートが大好きです!

    • date. 2010-06-01 22:58:47
    • author. labo
    • comment. 0