『ポップスが最高に輝いた夜』/胃の痛くなるドリームチームドキュメンタリー
なんかわからんけど、めちゃくちゃ笑いました。「We Are The World」のレコーディングに47人のビッグアーティストが集った夜の大混乱を収めたドキュメンタリー。全員のスケジュールを合わせるために、アメリカン・ミュージック・アワードの授賞式直後に夜を徹してレコーディングするという強行軍に震えが止まらない。

授賞式を欠席してスタジオで入念に事前準備を行うマイケル・ジャクソン。若いのに偉すぎる。動物的なスティーヴィー・ワンダーは、スワヒリ語で歌いだして現場を大混乱に陥れるが、圧倒的な歌声とチャームで場を和ませてしまう天賦の才。ツアー直後に呼び出されたのに、必死に頑張るブルース・スプリングスティーン(何度観てもAメロの顔、笑っちゃう。ということは、魅力 的ってことですよ)。おっちょこちょいだが憎めないし、歌も上手いシンディ・ローパー。終わった後泣いちゃうダイアナ・ロス。来ねえプリンス。何より、授賞式の司会をこなした直後に、この大混乱を学級委員長的に治めるライオネル・リッチーの体力忍耐力に包容力、指揮者クインシー・ジョーンズの冷静さと有能さに感服しました。足を向けて寝れない。
ボブ・ディランのパートがやはり一番の見所。ずっと「間違った飲み会に来てしまった顔」で参加していたのは、「スティーヴィーみたいに流暢に歌えない」という可愛らしいコンプレックスのため。ソロパートの番がやってきて何度もトライするが、全く上手くいかず小さな声で「なんかちがう…」ともうほとんど泣きそう。そもそも、ゴスペル〜ブラックミュージックがベースとなってる楽曲に、癖のある歌声がなかなかハマらないのは仕方ないこと。しかし、ここでスタイルウォーズは起こらず、黒人たちは彼を排除しない。学級委員長ライオネル・リッチー含むメンバーたちが周りで優しくサポートしていると、動物スティーヴィー・ワンダーがなんとボブ・ディランのモノマネでガイダンス。ようやく笑顔になったボブは、完璧に自分の声を取り戻すのでした。
MCATM
@mcatm

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