『VENUS/ヴィーナス』と『サブスタンス』を立て続けに観て、それぞれの感想はそれぞれあるんだけど、これを連続で観た意味、みたいなことを考えている。流石に『サブスタンス』の今日的バッキバキな映像美と比べると二段も三段も劣ってしまう『VENUS』だが、主演女優の身体性には肉薄するものがある。この主人公の異様な美しさ、とんでもねえ肉体が、呪われたビルの中に降臨するという異物感についての物語でもあって、その側面は『サブスタンス』にも確実に息づいている。それこそ「ルッキズム」と混同されたら困る(『サブスタンス』を巡るSNS上の言論とか、マジ窮屈で終わってるので)し、もっと恐ろしいのは、これは本気でやると「ルッキズム」を真顔で踏み抜く必要がある、という話なところ。「ルッキズム」なんです、これは。そんで、「ルッキズム」の勝者が、社会をぶっ壊すポジティブな側面を描いている、とすら思ってる。だから難しい。
同時に、筒井康隆『敵』を読み終わり、何故か「エイジズム」に関する言説も周りに溢れていて、『サブスタンス』と接続する。映画版とちょっと違うのは、主人公儀助の性欲が極めて強い、ということがはっきりと示されているところで、そこに妄執の源泉がある。妄執とプライド。本当に厄介な世界であることよ。
「The Second 2025」観てた。一発目のツートライブが、面白い時のツートライブだったので安心して、そこからはかなりリラックス。はりけ〜んずが本当に100点の漫才していて、マシンガンズがやっぱり上手くて(実はとんでもなく上手いんだと思ってる)楽しいのに、それでも圧勝という感じだったのが本当に不勉強にして意外。とても勉強になった。
ザ・ぼんちの姿を見て、むすこが自然に「かっこいい…」って言ってたんだけど、本当にそう。70歳超えてあそこまでギ ラギラしているのはとんでもないバイタリティだし、「伝説」がインフレしている状況に苦言を呈している俺ですら、ツービートやB&Bとしのぎを削っていたんだな…と思うと、本当に伝説。でも、金属バットが2本ともすごかった。友保さんがM-1時代から着実に一歩ずつ進化し続けているのが信じられない。
その金属と囲碁将棋にとっては、これからもきつい戦いになりそうだけど、でも出続けてる・出続けられていることがそもそも凄すぎるからな。今年も楽しかったです。
今晩もライブに向けて練習。若くないので、一回一回が勝負という気持ちが強く、しょうもないことは出来ないというプレッシャーがある。8曲あることを確認したが、出番は40分なのでどのように組み立てるかを考えている。そうこうしているうちに、何故か新曲が二曲もできる。
詰まるところ、こうやって何とか前に動かそうという気持ちが、次のインスピレーションを呼び覚ますのだろう。フランキー・ヴァリを観て、やはりこういう雰囲気の曲を作りたいと考えている。
有田咲花 - 鯨
去年に引き続いて、有田咲花さんの新譜が聴けると言うのはすげえことだと思う。さらに引き続いて、何の情報もない。我々好事家は、たまに流れてくるインスタライブとかで現状を確認することしかできない(あまり頻繁にはみれていないが、俺が観た時は画面がガタガタと揺れているだけだった)。アシッドフォーク味が強かった前作『貉』と比較して、今回はGREENROMANCEとの接続点というか、ラガ風R&B的なトラックも多く、どれもとても良い。とにかくコーラスワークがあまりに絶妙で唸ってしまう。たまにライブ演ってるみたいなのでいつか見に行きたい。
下高井戸で作戦会議。何にせよ、作戦会議はいいものだと思う。すこぶる良いアイデアが湧いてきて、そのままたつみで一杯。家に帰ってから、ごま豆乳鶏の四川風を作ったら辛すぎてむすこに詫びた。チャチャっと仕事のアイデアを形にして、たいへん充実したGW4連休だった。
井上尚弥戦、相手も応援してしまうぐらい、良い選手だったなー。完全にやられてるのに、観客も気づかないぐらいいつの間にかぬるっと追い詰めてたりして、これぞボクシングって感じの良い試合だった。
かなりGW。朝から賞味期限寸前のブラックタイガーを調理して食べると、MOMATまで自転車で。『ヒルマ・アフ・クリント展』と常設展に、フェミニズムの映像展も観て、2時間ぐらい。
堪能したのち、シネマート新宿でエドワード・ヤン『カップルズ』。その後、明日だと思っていたDJイベントで、カツミくんと、今度ライブ誘ってくれたsttさんに会って談笑。そこから、次の映画までしばらくあったので、弁天湯でサウナ。『サンダーボルツ*』を深夜の会で観てから帰宅。もう3時。実に豊かな一日だった。明日は家でレコーディングするぞー。
分かりやすく、沈みゆく船ムーブというか、老衰していく会社というか。吉本ですけどね。ビジネス目線で見ても、くるまを取ると思うんだけどなー。まあ、漫才やる場が減ったのは大変だと思うけど、M-1二連覇後の天下取り、新しい形の天下取りを見せてくれるのでは。
なんだかんだ、人が増えてくるといろんな話ができる人が多くなってそれは良いことである。
「Today!」って言われて、声出た。言ってる人、マジでドヤ顔だったぞ。『Elder Scrolls 4: Oblivion Remastered』。あー、びっくりした。『カセットビースト』終わったらやるね。
イメージフォーラムで『メイデン』、シネマカリテで『KIDDO キドー』を観る。『メイデン』は後でしっかり書こうと思う。ケルアック『路上』を文庫・新訳で読みたいと思い、青山ブックセンターまで行ってしまった。『KIDDO キドー』は思ったほどでもなく、ちょい期待はずれ。とにかく編集の映画で、『LETO』を観てる時のような感動はあったんだけど、それが終盤まで持続しなかったのと、毒親が成長しないのは良いとして、ラストの行為がどこにもつながらなかったのが美しくなかったです。物語的には、⚪︎⚪︎ではなく、トランポリンであるべきではなかったのか?