シャマランってもう義務なので『ノック 終末の訪問者』を観る。案外評判が良くないイメージあったんだけど、全く問題なかった。素晴らしい。素晴らしく傾いてる。シャマランなのに、おそろしいことに、どんでんを返さぬ。ただただ、額面通りのことが起こり続ける。その上で「お前ならどうする?」を問い続ける。

キリストがサッカーをプレイしているファニーな宗教画を前に、「俺を気にせず、祈っていいよ」と告げる。一人の無神論者と、一人の信仰者が対峙して、ある結論に到達する過程には不覚にもグッと来るものがあった。
『M-1アナザーストーリー2023』を観る。改めて、令和ロマン高比良くるまの格が違いすぎてびっくりする。凄まじく情熱があり、知性があり、俯瞰していて、醒めているという。日本の「お笑い」の仕組みを組み替える力を持っているのに、他者へのリスペクトが篤いという稀有なパーソナリティだと思う(所謂「知性派」のゲームチェンジャーと決定的に異なるのは、この無邪気なリスペクトの表出にあって、それが彼を愛らしく見せている。若林くんにも近いけど、ちょっと違う)。ああいう人物の登場を頭から確認できているのは本当に嬉しい。(ケムちゃんは、俺が唯一Twitterをフォローしている芸人←嘘でした。街裏ぴんくフォローしてた)
それを理解した上で、エモーショナルなピークをヤーレンズに持ってきているのは正しすぎる判断だと思う。「芸を磨く」という直線的な成長物語と、「偶然の出会い」という点がつながる瞬間は、いかにもドラマチック。くるまはある種の導き手として、そこからしっかりはみ出ていた。
MCATM
@mcatm

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