LIMBO

XBOXを立ち上げると「microsoftのオススメ」として表示される広告が気になって、お試し版でプレイ〜あまりの凄さと特異さに驚き、即購入に至った「LIMBO」。既に各所で話題になっていますが、1,200MSという低価格に見合ったボリュームという事で、多くの人の心に強烈な印象を残しながら、さらっとTLを流れていった感がありますので、あえてご紹介。

ゲームの内容自体は、実にシンプル(操作にはスティックと二つのボタンのみ使用)な横スクロールのアクションゲームで、気の利いたトラップやゴア描写が初期「プリンス・オブ・ペルシャ」を思い起こさせます。ゲームの目的は明らかにされない代わりに、ひたすらに右を目指さなければならないという気持ちにさせられる閉鎖的な空間表現が見事。暗い森に一人目覚めるスタートから衝撃のエンディングまで、ここで何が起こり、何をしなければいけないのか、その一切が不明のまま、突き進まねばならない切迫感にドライブさせられるのが、ゲームデザイン的に美しいところ。

特筆すべきはグラフィックで、上記切迫感の源にもなっているのが、写真にもあるような独特の映像表現。全編モノクロで、背景やオブジェクトは非常にリアル。しかし主人公を初めとする「人間」に関してはデフォルメが施されており、結果としてダークな東欧アニメやドイツ表現主義のような、ミニマルでいて効果的な映像表現が一から十まで徹底されている(ただし、日本語版のフォントの使い方はどうにかならなかったのだろうか。あれははっきり突き放して、特徴の無いゴシックで問題なかったと思うのだが…)。

PS2の名作「ICO」を思い起こさせる、言葉では語られない世界の広がりをはっきりと感じさせられる良作で、このチームの新作が楽しみ。「アラン・ウェイク」同様、XBOXでしか遊べない注目の作品だと思うので、お持ちの方(でゴア描写に抵抗の少ない方)は是非。如何様にも解釈の余地の残されたエンディングや世界観など、終了後にも邪推妄想に思考をこねくり回して楽しめる魅力的な設定にも、1,200MSでは収まり切らない充実感を味わえます。

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