『イノセント・ガーデン』

『渇き』のパク・チャヌク監督、ハリウッドデビュー作となる本作。原題は『Stoker』。「ストーカー一族」みたいな意味合いだろうから、邦題もなかなか良いとは思うけど、言葉の響きが軽くてちょっとスルーされそうな感じですよね。でも、中身は重厚なミステリー。事故死した主人公の父の葬式にやってきた謎の叔父が、官能を大いに振りまきながら家に住み着いてしまう…という展開から、パゾリーニ『テオレマ』(俺のフェイヴァリットムービー)を想起してしまったんですが、むしろヒッチコックを大げさにモノマネした挙句、「全然似てねえじゃねえか!」とツッコまれる段階を越えて、今では「あれはあれで良い」なんてアジが出てきちゃったみたいなハリウッド・ザコシショウ的エクストリーム映画。この映画が上映されている新宿で、今もなおこの映画の存在を知らずに過ごしている人たちの不幸を嘆かずにはいられない。

いかにも「パク・チャヌク的」な艶かしいCG使いで、例えば大量の手紙に書かれた文字がいつの間にか主人公の顔を形取っていたり、ニコール・キッドマンの金髪が緑の草原になったり。単に時系列を入れ替える、などの技巧が複雑に組み合わさった結果、バッキバキに覚醒していながら、夢なのか現実なのか判然としないシュールレアルな空間が現出してくる様に、1カットも目を離すことなど出来なかったです。

セリフと同じぐらい、極端に強調された効果音が印象的な映画ですので、是非映画館で!

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