ミュウ=ミュウとユペール様主演の『女ともだち』を観る。大戦化のヨーロッパで、夫をドイツ兵に射殺されたミュウ=ミュウと、ナチスに捕えられた収容所で、出入りの兵士から求婚されて出所が許されたユペール様が、終戦後にお互いの子どもを介して仲良くなる。家族ぐるみで仲良くしている二組の様子を捉えながら、情事や裏切りなど、いくつかの重大な事態が起こっても軽くスルーしてしまうという、すごく変なバランスの映画。その代わりに、突然ごく些細に見えるようなことに妙な力点を置いて語り始める。車での帰り道、先をゆくミュウ=ミュウ一家の車を、ユペール様一家が追い越すシーンなんて典型で、不必要な緊迫感を以って描かれる。その結果起こることと言ったら、減速したミュウ=ミュウ一家の車から息子が出てきて嘔吐する、という…。
それがすべて成功している、とは言い難いが、独特の雰囲気があって面白い。結局、この物語自体がある程度実際の二家族をベースに組み立てられているということがあって、このような歪 なバランスになってしまったのだろうと思う。悪くはなかった。パントマイムで爆笑するユペール様が見れるというだけでも、価値のある映画だった。
傑作回だった第6話の次は、ちさとの実家に行くというチルアウト回だった『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ』第7話。アクションはほぼ一切なく(シャボン玉を避けるときに若干動いたぐらい)、ひたすら実家でだらだらするだけ。なのに、自宅に帰ってスイカを食べながら、ちさとが生きているはずだったもう一つの世界線を想像してしまい、ボロボロと涙を流すまひろ。殺しと解放が同時に行われる6話に続いて、静かにすごい表現をブチ込んだ傑作回。このドラマがどこに向かうのか本気でわからなくなってきて、ワクワクしている。
YouTubeで1994年の映画版『ストリートファイター』が観れるので、時間に余裕がある人は観ておいた方がいい。ほぼほぼツッコミどころしかない凡庸アクション映画なのに、なんか味があって、そうそう90年代のアクション映画ってこんな感じだったよな、とか。「ベイビーわるきゅーれ エブリデイ』第六話(神回)観た後に観るもんじゃねえわ、とか。
律儀になるべくみんな出そうと頑張ってる(T. ホークとかディージェイ)ところとか、各人の必殺技をなんとかフィーチャーしようとしているところとか、嫌いにはなれないよね。キャミィが途中、異様な完コピ度でびっくりしたんですが、後で調べたら演じるはカイリー・ミノーグ(ぱっと見でわからんかった)。変なところで豪華なキャスティング。自分の使ってるキャラがしょうもない悪役として出てたら嫌だったろうなと思いました。ケンとか。
ラスボスがまるっきりベガの格好なのに、名前がバイソンだったり、そういった原作とは異なるネーミングには戸惑ったが、そもそも海外版は権利とか色々あってこんな感じになってるみたいです。