シャーロック シーズン4
いつも一年越しぐらいで観て、全く周囲とテンションが合わず寂しい思いをするので、割と早めに観た観た。シーズン3がイマイチだったもので不安だったんですが、超堪能した。超堪能派、俺。
第一話『六つのサッチャー』は、当然『六つのナポレオン』をベースにしながら、いつも通り捻り入れてくるのかな…と思ってたら、まさかのまんま「サッチャー像が壊される」という展開に。ところがそこからのツイストが凄まじかった。「そんな穴のある展開…ガッカリだよ…」って思ってた穴が、後から塞がれていく展開に、「サスペンス」の真骨頂を見た。ちょっと危なっかしいが、骨太の一作。
次の『臥せる探偵』が白眉。俺は観終わった後動揺して、しばし独り居間でふらついてしまった。個人的にはあのシーズン1の三話目と肩を並べる傑作なんじゃないかなと思った。
序盤のシャーロックが無敵で、これぞ俺の観たい「ホームズ」そのものを感じさせる。すなわち、「その場にいる誰よりも、そして俺よりも冴えた推理を見せる超人」としての名探偵ホームズ、これこれ、これなんですよ。三週間後のことまで予測して行動するとか、これこれ、全部シャーロックの手のひらで踊っている感じ。この超人感を極限まで高めたから、「シャーロック」第一シーズンは傑作だったわけですよ。また、代名詞の細かい分析推理も、これでもかと いうぐらい挟み込んできて、更にそれが見事にストーリーに絡んでくる。
普段以上に、ホームズ(兄弟)が人間的な成長と向き合う姿を強調しているところが、所謂「ホームズの美学」とちょっとズレてるから違和感を感じる向きはあるかもしれない。この辺は、第三話にて回収されていく辺りだけど、ネタバレは避けておきます。第三話は、完全に明後日の方向にアクロバティックにかっ飛んでいく作品で、リアリティもクソもあったもんじゃないけど、俺は最高に楽しかったっす。
『シャーロック』と言えば、今までカンバーバッチ先生の素晴らしさばかり言及してきたけど、シーズン4に関しては特に、ワトソン役のマーティン・フリーマンの素晴らしさが爆発していたと思います。繊細で、でも直情型。悲劇を前に動揺し、崩壊していく様とか、それでもすべてを許そうとする優しさとか、彼の演技なしには成立しなかった場面が多々ありました。シャーロック史上、初めて泣きました。
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