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軽く仕事してから、妻のデスク組み立てを手伝い、昼食を摂ってプールで1km泳いだら大分気分が良くなってきた。昼寝をして、『ゴジラ-1.0』の白黒版を軽く眺め、夕食は豚キムチを作って妻子に『サーチ2』を見せる。数十秒に一度、どんでん返しが来る構成には、やはり度肝を抜かれる。


去年末ぐらいからようやく見始めた黒澤明監督作品。今日は本丸中の本丸『七人の侍』。207分。207分て。しっかり長かった。しっかり楽しんだ。

冒頭、山の上に逆光を浴びて影に染まった馬に乗る野武士たちの姿が。モダンな映像表現がいかに跳梁跋扈しようと、圧倒的に屹立する表現よ。画だけで「持つ」のが凄い。『羅生門』でも圧巻だった「雨」が、要所要所で仲間たちの身体を絶望的に濡らしていく。つくづく「雨」の作家だと、40過ぎるまで頑なに見ようとしなかったのに偉そうだが、思う。反面、今の耳だと、台詞がかなり聞き取りづらく、ほぼMUBIで英語字幕の映画を観ているときぐらいの理解度になってしまったのは否めない。

相変わらず三船敏郎を観るだけでお釣りが来る映画になっていることは間違いない。あまりに魅力的な体躯と愛らしさ。しかしながら、役割的にはコメディリリーフでお荷物。ひどいミスを犯し、墓の前で落ち込んだりするシーンもある。実際、ヒーローとして描かれるのは久蔵の方であろう。志村喬演じる島田勘兵衛含め、7人のキャラが立っていて、活劇として無類の楽しさがある。

でも、俺はやっぱり、この映画は「泥」の映画だと思う。侍も、百姓も、敵も、味方も、綺麗事を言っていられるほど余裕のあるものは一人もおらず、身分の差を嘆いてみても、汚泥の中に身を沈めれば何の差もなく、ただただ転げ回る汚い肉体なのである。そういう意味で、決戦の迫力には相当なものを感じた。

MCATM

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