サブスタンス

2024年に話題となったコラリー・ファルジャ監督のボディホラー映画。デミ・ムーア演じる老いた女優が、若い肉体を手に入れるために謎の薬物を使用することで起こる身体的変貌を描く。 美の基準や年齢差別といった現代社会の問題を、極めて過激で視覚的なホラー表現で描き出している。ルッキズムやエイジズムを真正面から扱いながら、それらの価値観を踏み抜くような挑発的な作品として注目を集めた。 映像美においては現代的な技術を駆使したバッキバキな表現が印象的で、主演女優の身体性と異物感を通じて、美しさの呪いとも言える現象を描いている。単純な批判に留まらず、美の勝者が社会を破壊するポジティブな側面すら描いているという複雑さが、この作品の真の恐ろしさでもある。

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