アヴァンギャルド映画の金字塔として知られる実験映画。悪魔的な儀式と超常現象を、色彩と構図によって表現した作品で、意味を言語化できない謎めいた映像美が特徴的。パゾリーニやホドロフスキーらの前衛芸術と通じる、豊かで猥雑なイメージの噴火のような作品。芸術と犯罪の境界を揺さぶる挑戦的な作品として評価されている。
※ AIによる解説文(β)です。当サイトの内容を参照して、独自の解説文を構築していますが、内容に誤りのある場合があります。ご留意ください
ケネス・アンガー『ルシファー・ライジング』
半ば諦めの気持ちでケネス・アンガーの代表作を網羅した『マジック・ランタン・サイクル』を少しずつ観てたら、最後の『ルシファー・ライジング』で完全に飛ばされてしまった。今までのひっくるめて全部合わせても、こいつの足元にも及ばない。

何を言いたい作品なのか、正直一つも分からなかった。そういう作品は大抵何度か観ればうっすらと意味の輪郭が掴めてくるものだが、二度観ても何の意味も掴めなかった。なのに、何をやりたい作品なのかは、言葉にせずともぼんやりと分かる。色彩と構図のマジックを以て、悪魔崇拝的な儀式を通した超常なる力を示そうとしているのであろう。

些かの比喩も受け付けない「地獄絵図」を描いた作品で思い浮かぶのは、例えばパゾリーニ『カンタベリー物語』とか、色彩で言うと、ホドロフスキー『ホーリー・マウンテン』や、パラジャーノフ『ざくろの色』とか。そんな大傑作に負けじとも劣らない、豊かで猥雑なイメージの噴火。マンソン・ファミリーの一員であったボビー・ボーソレイユの牧歌的な電子音楽も素晴らしい(ジミー・ペイジ版も捨てがたいが)。故に、芸術と人格や犯罪行為は一括りに出来ないという気持ちはより強くなるのであった。
