アメリカの女優で、80年代から活躍するスターの一人。スリラーやホラー映画で知られ、『ヒッチャー』のような衝撃作で印象的な演技を見せた。若い世代にはあまり知られていないかもしれないが、インディペンデント映画から商業映画まで幅広く出演し、独特の存在感を放つ女優。映画史における重要な俳優の一人として評価されている。
※ AIによる解説文(β)です。当サイトの内容を参照して、独自の解説文を構築していますが、内容に誤りのある場合があります。ご留意ください
みんなごめん。ここ数年のうなぎ欲を一気に満たしてしまった。

『ヒッチャー』

とにもかくにもルドガー ・ハウアーが死ぬほど怖い。こいつは何がしたいんだ。ずっと気持ち悪い。殺したいのかと思ったら殺さない、脅かしたいのかと思ったら脅かさない、と思ったら突然殺しにくる。行動論理が全くわからない。素性も結局明らかにならんのだ。あの伝説の『グレートウォーリアー』(一体なんだったんだあの映画は)直後で、またしてもジェニファー・ジェイソン・リーと共演だったんだな、というか、あのウェイトレスが彼女だとは一瞬気づかない。ナイフを顔にあてがわれて脅される序盤の傑出した恐怖シーンや、給油所大爆発、車に縛り付けられた女…など、忘れられないシーンが多い傑作スリラー。
『いぬ』
「帽子」という単語は、裏社会で使うと密告者、つまり警察のいぬ、という意味になる
こんな解説から、夜の街を行く帽子の男が映し出される序盤の雰囲気からクラクラする。暗い街を征くムショ帰りのしょぼくれたモーリス(セルジュ・レジアニ)がかぶる帽子に始まり、床に転がる帽子のカットで幕を閉じる本作。キューブリック『現金に体を張れ』といった傑作の向こうを張るような裏切りと勘違いに満ちた脚本も素晴らしいが、なんと言ってもカメラ。白黒を効果的に使い、メリハリの効いた構図も素晴らしいし、叩きつけるような雨の中を進む車を外から中から映す場面も内面の焦りを映し出すような緊張感がある(土砂降りでフロントガラスから前が見えなくなる演出は、ヴィルヌーヴが『プリズナーズ』で引用してましたね)。『モラン神父』があんまりハマれなかったメルヴィルだが、これは大傑作。

『ランジュ氏の犯罪』
ノワールというよりはもう少しほんわかとした雰囲気の漂う佳作だが、これもカメラが素晴らしい。出版社の社長にして小悪党の女たらし・バタラの部屋で、こいつの毒牙にかかる女のクローズアップに合わせて、大音量になる劇伴。なんというか、歌舞いてるなあ、という印象。このどうしようもない無能な社長の事故死をきっかけに、共同経営体制を採ることで経営を持ち直し、自身の作品も売れて夢が叶うランジュ氏が、何故犯罪を犯してしまったのか。中盤まで続く、なんとなく丸く収まっていく人情譚が、なんとも台無しになる夜の虚しさが暗闇にこだましているような作品。
「豚肉がある」。この現状を把握しただけで、先行き不透明なまま玉ねぎを切り始め、炒め始めたあたりで焼きうどんにすることにした。結果、大当たり。最近、鰹節の使い方が上手くなってきた。夜は、ミートソーススパゲティに、昨日からレパートリーに追加したフライドポテトを作る。こちらも美味い。玉ねぎをみじん切りする速度も上がってきたし、やり続ければ上手くなるものです。
邦題が最悪な、ノア・バームバック『ベン・スティラー 人生は最悪だ』。原題は主人公の名前を取って『Greenberg』。彼がグリーンバーグであるという鎖を引きずり続けていることが示唆されているが故に、これはすごく重要なポイント。家族とか、地元とか。
相変わらず(というか、ここから始まる)ベン・スティラーに自分を重ねることで、バームバックが自分の話をしているだけなんだけど、やっぱり面白い。とは言え、グレタ・ガーウィグ主演で、ジェニファー・ジェイソン・リーが脚本だけではなく「元カノ」役で出演までしているという本作を、手放しで無邪気に楽しむのはなかなか難しい。

グレタ・ガーウィグ演じるフローレンスが、車の列に割り込みをかけることで外部との接触を図るのと対照的に、精神病院を退院した40代独身男のロジャー・グリーンバーグ(ベン・スティラー)は道行く車に悪態をつきまくり、「LAでもNYと同じように、クラクション禁止令を敷くべき」と息巻く。趣味は、大企業への苦情の手紙を書く事。他者との境界を乗り越えようとする者と、境界を高く高く自分を守ろうとする者。コミュニケーションのあり方が対極にある二人が、ひどく回り道をしながら、それでも距離を狭めていこうとする話。
出会って間もないのに突然抱き合い始めるフローレンスとロジャーに、「特に好きでもなさそうだったのに、何でこんなことに?」と訝しがっていると、二人も我々と全く同じような「?」という表情でそそくさと中断してしまうという。なんというか、温度の低さ。ロジャーと、その友達アイバンと、ずっと抱えていた問題をやっとぶちまける終盤に至っても、温度はずっと低いまま。怒りを抑える事のできないロジャーだけがぎゃあぎゃあと喚き続けている。