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『ガンニバル』S1

『ガンニバル』S1を完走した。序盤、まあまあ、ってゆるい気持ちで、いくつか膨らみそうな要素があったので多少無理して前のめりを作りつつ見たが、そのどれもが綺麗に爆発していく第四話以降は、もうすっかり目が離せない。もう、この手の田舎のヤダ味モノには多少免疫があり、「異様に親切なやつには逆に気をつけろ」とか、ある種の典型を踏んでいたのに頼もしさすら感じていたが、柳楽優弥演じる主人公にまさかのマッコール感が。「一度しか殺せないのが残念だ」のあの『イコライザー2』ですよ。巷で言うように『ミッドサマー』、というよりもその祖である『ウィッカーマン』的なフォークホラー感のある供花村に、ジョン・ウィックかロバート・マッコールかっていうイカれ殺人鬼が迷い込んだみたいな物騒な演技が見どころ。はい、村人全員死ぬー、とか思いながら、きゃっきゃ言って観るフォークホラー初めてかも。割と初っ端から、気に食わないことがあるとすぐに「は?」とか喧嘩腰になる完璧にヤバいやつな大悟に、「うるせえ」とか言い放つ奥さんを充てがうキャラクターの妙もある。

メインの監督を片山慎三さん(『岬の兄妹』『さがす』)、脚本を『ドライブ・マイ・カー』の大江崇允さんが担当しているので、基本間違いねえ。久々に「フォー」とか言って観れる日本のドラマだった(と思ったら『鎌倉殿の13人』でも「フォー」とか言ってたわ、俺)。あまりに続きが気になる、というか、あそこが終わりで良かったの?ってところで終わったので、続編を速攻お願いしたいと思っております。

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