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「笑いが人を傷つけるか」って、もうそら人それぞれ、としか返しようがない。なので、こうして「全然おもしろくなかった」と言うのであれば、まあそらそうだろうな、と。今回のM-1のウエストランド、俺は軽く揶揄される側の立ち位置(お笑い分析する痛いファン)なんですけど、やっぱ笑っちゃったし、これで笑えなかったら井口のナイフがなまくらだったということでそら叩かれるだろうし、当の井口だってそんなこと百も承知で、覚悟決めてやってるだろうし。2020年のウエストランドは、攻撃対象が「女子」だったんで、俺はあんまり気持ちよく笑えなかったのを覚えてる。女子だって色々いるしな、雑すぎるくくりで。

だから、こういう意見には、まあそら人それぞれ、とこう書くのも二度目なんですけど、それでもこの記事があんま良くないなーと思う点はいくつかあって。例えば、スタンダップコメディとの比較を「悪口漫才」を攻撃する論拠にしているところ。クリス・ロックの件とは「暴力」が怪異材するので単純比較は出来ないけれど、だけど「許しません」というのは状況としていくらでも起こりうるし、その問題が表層化してきたのがここ最近の話。それすっ飛ばして論じるのはいくらなんでも無邪気過ぎる。

あと、本人含む「業界」側が、この「人を傷つける笑い」問題に対して、割とドライな対応を採っていることすら確認もせずにこれを書いちゃってるところ。要は、志らく師匠の審査での発言(笑いを社会と接続するセンスに欠けてると思う)とか、鬼越金ちゃんの露悪(これもこれでスベってる)に振り回されちゃってるから個別に論じればいいのに、目的語をでかくしちゃってる。ちょっと落ち着いて確認すれば、大山鳴動して鼠一匹の可能性も回避出来るのに、って思った。

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