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2020年上半期 俺デミー賞

え、もう…?コロナ禍にやられた上半期、マジであっという間だった…。「今年の作品」については、オンラインで観たものも含めて22本。映画館に直接足を運ぶ回数が圧倒的に少なかったですが、それでも異様に良い作品に出会えたので問題ない。『ミッドサマー』と『凱里ブルース』は未だガチで殴り合っていて、年末にはどっちが上にいるのか全くわからないです、自分でも。もう気分の問題としか言いようがないかもしれない。

1. ミッドサマー @TOHOシネマズ新宿
2. 凱里ブルース @渋谷イメージフォーラム
3. his @新宿武蔵野館
4. リチャード・ジュエル @新宿バルト9
5. ハーフ・オブ・イット:面白いのはこれから @Netflix
6. 精神0 @仮設の映画館
7. ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語 @TOHOシネマズ渋谷
8. ハスラーズ @TOHOシネマズ新宿
9. パラサイト 半地下の家族 @TOHOシネマズ新宿
10. はちどり @ユーロスペース

未レビューのものだけ、軽くさらっておく。未だ駄作を作る気配のない今泉監督の作品の中でも最大級に泣かされた『his』。「感動した」とか「悲しい」という気持ち以上に顔を覗かせる、ヒリヒリとした現実の痛みみたいなものがそんな心持ちにさせたのだろうなと思った。美しい二人の物語。『リチャード・ジュエル』のあいつは、『アイ、トーニャ』でも良かったですねー。冒頭スニッカーズのくだりと、ゲームセンターのシーンで本作の成功を確信した。サム・ロックウェルになりたくなる一本。

アリス・ウー監督『ハーフ・オブ・イット』。ハッピーエンドでもサッドエンドでもないんだけど、物語の始まりと終わりでは皆が全く違う地点に立っているタイプの映画で、それを青春と呼ぶのだろう、って思ってます。だから、青春映画、と呼びます、この映画。

『ハスラーズ』は、「jloのダンスがすげえ」とか聞いたんで観てみたら、フッドものとして大変良くできた青春の栄光と挫折を描いた映画でした。義賊的な大義と、身も蓋もない犯罪行為の間で綱渡りしていたつもりが、いつの間にか一線越えてたというよく見た景色だが、まあ話運びが上手。アメリカ映画の強さみたいのは、この手の「上手さ」が基本になっちゃってるところだよなーって思わされることが近年更に増えてきたという印象があります。

『パラサイト 半地下の家族』は「ポン・ジュノ最高傑作!」とまでは全然思わないし、カンヌ獲ったのも超意外なんだけど、それでも基本的なモチーフだけでお腹いっぱいになってしまうほどの内容で大満足。でも、今年観た『ほえる犬は噛まない』の方がやっぱ魅力的だったな。

旧作は以下。Prime VideoのシネフィルWOWOWチャンネルには大変お世話になった半年。ポン・ジュノ、カサヴェテスはそら当然って感じですけど、ノーマークだった『映画よ、さようなら』みたいなハッとするような佳作にも大量に出会えて、引きこもり生活にも良いことあった。

1. ファンタスティック・プラネット
2. ほえる犬は噛まない
3. 暗殺のオペラ
4. 映画よ、さようなら
5. チャイニーズ・ブッキーを殺した男

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