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異常空間との報を受けて、トンツカタンお抹茶『かりんとうの新車発表会』を観ながら夕食。お抹茶がR-1 2024でかけた「かりんとうの車」使用曲が、利用規約違反で使えなくなるという注意深くやれば避けられた悲劇を経て、作曲者のマニーラさんが手掛けた新曲がちょっぱやで完成。納品された新車に乗るお抹茶を観る会、というのが新宿のナルゲキであったんですが、丁度長野に行く日と被って行けず(実際は妻が風邪を引いて長野行きもキャンセル)。かりんとうの新車は、お披露目で一発(客もお抹茶も俺も緊張してた)、ただ単にもう一回やるっていうんで二発。ここで観客が温まっちゃって、通常のお笑いライブとは異なる熱気にみんな頭がどうにかなってきている状態。終始ツッコミの切れが良い森本と対象的に、終始無言な櫻田が「ライブ会場みたいのを観たい」と素晴らしいアシスト。スタンディングでシンガロングな三発目。異様が加速。ここからピンネタ、トリオネタ、と挟むとテンション落ちていくのが通常だが、全ネタクオリティが高すぎてテンション落ちず(お抹茶凄すぎ)、四発目キメてラスト。「今、ここにしかない、熱狂」を観れる機会は見逃したくない、そんな気持ちを完全に満たしてくれるライブだった。新車は、面白かった部分をそのままに、その他は歌に寄せていくアレンジが加えられてて、勘所が良すぎて泣いた。

トンツカタン、遂に二発目のブーストがかかった状態ですが、残るは櫻田。最近Wikipediaで知ったんですが、R-1に出る時だけ「黒川」名義らしいですトンツカタン黒川。やべー。


吉田喜重『血は渇いてる』。「役者の演技とはこの数十年でかくも進化したのか」と思うに十分な棒読みっぷり(立派な役者だってみんな)だが、脚本の鋭さは冴え渡り、白黒の映える画面もバッキバキ、編集の切れ味も凄まじく、とにかく面白かった。”みんなのために”自殺を試みた男を生命保険の広告塔に起用するというアイディアは完全にトチ狂っているが、それを執拗に追い回すマスコミの狂いっぷりは現代にも共通している。特に週刊誌の記者・原田の造形はあまりにグロテスクで、ここまで最悪なキャラもなかなかお目にかかることがない。エージェント、マスコミ、会社、世間。みながよってたかって、ナイーブな小市民をおもちゃにした結果、信じがたい結論が導き出された。自らのこめかみに拳銃を押し当てる佐田啓二の美しい広告写真がアスファルトの上に滑り落ちていく描写があまりに寒々しく、結末にエージェントと原田の眼を配したのも素晴らしい選択だったと思う。

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